マジセミドライブ

ウェビナー関連のニュースやITサービス&ツールの最新情報を随時配信します。

OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】FreeRADIUS

【OSS情報アーカイブ】FreeRADIUS

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「FreeRADIUS」とは

基本情報

概要

FreeRADIUS(フリーラディウス)とは、オープンソースの高機能RADIUSサーバです。認証用プロトコル「RADIUS」機能を実現するデファクトスタンダードとして広く使われています。

認証用プロトコル「RADIUS」とは

「RADIUS」は「Remote Authentication Dial In User Service」の略称名です。ネットワーク上で利用者認証/権限付与/利用状況記録などを行うための通信/認証プロトコルです。

インターネット接続サービスや有線/無線LANのユーザ認証に使われています。接続要求してきた端末に対して、ユーザ名/パスワードを要求し、認証に成功した端末のみネットワーク接続を許可します。

「RADIUSプロトコル」は「AAAモデル」と呼ばれます。サービスの流れを「認証(Authentication)→承認 (Authorization)→アカウンティング(Accounting)」の3つの段階に分けるモデルです。

「RADIUS」の構成

RADIUSによる認証システムは、「ユーザ(PCなど)」「RADIUSクライアント(Wi-Fiルータなど)」「RADIUSサーバ」の3つで構成されます。

「ユーザ」からの認証要求を「RADIUSクライアント」が受け付け、「RADIUSサーバ」に転送します。認証に必要なユーザ情報を一元管理する「RADIUSサーバ」は認証可否を応答し、「RADIUSクライアント」が「ユーザ」に対して接続許可/拒否を行います。

「RADIUSクライアント」「RADIUSサーバ」間の通信は共有鍵で暗号化されます。

基本説明(FreeRADIUSとは)

「FreeRADIUS」は、認証用プロトコル「RADIUS」を実現させるためのRADIUSサーバです。RADIUSサーバ機能/RADIUSクライアントライブラリなどが含まれています。

インターネット黎明期から活躍しており、証明書認証機能/認証通信暗号化機能など、時代の要請に合わせて機能強化が図られています。

主な特徴

認証方式

「認証ID+パスワード」「クライアント証明書」などの認証方式を利用できます。

アカウント情報(ユーザデータ)管理

ユーザデータ(「認証ID+パスワード」の組み合わせなど)の保存先としてさまざまな選択肢が用意されています。「ファイル形式」や「MySQL」などに保存できます。

他システム連携

アカウンティング情報を「MySQL」に保存し、課金システムとの連携も可能です。

アカウント管理に「OpenLDAP」を使用できるため、メールシステムなどと連携したシステムを構築できます。

アトリビュート

「アトリビュート」とは、RADIUSパケットにおいてヘッダ以降のさまざまな情報のことを指します。「FreeRADIUS」と「RADIUSクライアント」は、このアトリビュートを使用して情報のやり取りを行います。

radclient

「radclient」とは、RADIUSパケットを送信するクライアントソフトウェアです。FreeRADIUSに付属しており、FreeRADIUSが扱う多くのアトリビュートに対応します。

モジュール

FreeRADIUSにおいて、コア機能(RADIUSパケット処理などの必須機能)以外のオプション機能を「モジュール」と呼びます。ファイル読み込み機能「rlm_files」モジュール、MySQLアクセス機能「rlm_sql」モジュールなどがあります。

FreeRADIUSでは、コア機能がベースとしてあり、必要な機能(モジュール)を呼び出して使用します。

導入事例

FreeRADIUSは、ダイヤルアップ/PPPoE/Wi-Fi/XGP/WiMAX/LTEなど幅広く利用されています。

各種Linuxディストリビューション(「Red Hat Enterprise Linux」「SUSE Linux Enterprise Server」「Debian」「Ubuntu」など)に採用されています。

ライセンス情報

FreeRADIUSのライセンスは「GNU General Public License, Version 2」です。このライセンスに従うことを条件として、ソースコードの改変と公開が許可されています。

ダウンロード

ダウンロードページ

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

この記事のタグ一覧

おすすめの記事

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

「 2029年問題 」とは、高校でのデジタル教育改革により、新入社員と既存社員間でデジタルスキル格差が拡大する懸念を指します。企業は早急に対応が求められています。この格差は、企業競争力や業務効率にも、影響を及ぼす可能性があります。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

経済産業省による「 生成AI 利活用ガイドブック 」は、企業やクリエイター向けに、安心して「生成AI」を利用するための、「指針」「実例」「注意点」を明示しています。「業務効率化」や「新しいアイデア創出」の支援を目的としています。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

「 VMWare 」の仮想化技術は、「ITインフラの効率化」に大きく貢献する技術ですが、Broadcomによる買収後のライセンス変更が大きな問題として注目されています。柔軟で慎重な契約見直しが今後の鍵となります。