マジセミドライブ

ウェビナー関連のニュースやITサービス&ツールの最新情報を随時配信します。

OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Lua

【OSS情報アーカイブ】Lua

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Lua」とは

「Lua」基本情報

概要

Lua(ルア)とは、スクリプト言語および処理系実装です。「解釈言語領域での最速言語」「軽量」「組み込み可能」などを特徴としており、特にゲーム分野における開発などに採用されています。

基本説明

Luaは、C言語のホストプログラムに組み込まれることを目的に設計されているマルチパラダイムスクリプト言語です。

経緯

1993年7月、「Lua 1.0」がリリースされました。

「Lua」という名称はポルトガル語の「月」に由来します。

主な特徴

言語コンセプト(メタメカニズム)

Luaは「言語で直接的に多数の機能を提供するのではなく、機能を実装するためのメタメカニズムを提供すること」を基本的コンセプトとしており、「簡素」「高効率」「高移植性」を目指しています。

Luaは、純粋なオブジェクト指向言語ではありませんが、クラスや継承を実装するためのメタメカニズムを提供しています。Luaのメタメカニズムにより、言語を小さく保ちますが、セマンティクスは普遍的方法で拡張されます。

マルチパラダイム言語

Luaは、マルチパラダイム言語であり、多くのプログラミング手法を持ち合わせています。
・手続き型プログラミング
・オブジェクト指向プログラミング
・関数型プログラミング
・データ駆動型プログラミング
・データ記述(連想配列と拡張可能セマンティクスに基づく強力なデータ記述構造)

動的型付け言語

Luaは動的に型指定されます。

レジスタベースの仮想マシンでバイトコードを解釈して実行され、インクリメンタルなガベージコレクションによる自動メモリ管理を備えているため、ラピッドプロトタイピングなどに適しています。

文法的特徴

文法的特徴として次のようなものがあります。
・「Pascal」によく似た構文を採用
・コルーチン(協調的マルチタスク)のサポート
・数値型は整数と浮動小数点数の区別がない
・関数を変数として扱える など

高速動作

Luaの大きな特徴として「高速動作」があります。

いくつかのベンチマークにおいて「Luaは解釈言語の領域で最も速い言語」と示されています。同じ汎用スクリプト言語「Perl」「Python」「Ruby」などと比較しても高速な動作が可能です。

特に、Luaにおけるテーブル(連想配列)の実装は高速化最適されており、キーに数値のみを使用した場合は、さらに高速に動作します。

メモリ管理に「インクリメンタル・ガベージコレクション」が採用されており、リアルタイム用途における性能の改善が図られています。

Just -In-Timeコンパイラ「LuaJIT」

LuaのJITコンパイラ「LuaJIT」を使用するとさらに高速化できます。

静的単一代入などを使用した高度な最適化が行われており、バイトコード実行時と比較して、数倍から数百倍の高速化を期待できます。

クロスプラットフォーム

Luaは多くのプラットフォームに対応しています。
・Unix/Linux
・Windows
・モバイルデバイス
・組み込みマイクロプロセッサ
・IBMメインフレーム など

埋め込み可能

Luaは高速言語エンジンであり、アプリケーションに簡単に埋め込めます。

Luaを採用している主なアプリケーション
・MySQL Proxy
・Nginx
・VLC Media Player
・VOCALOID3
・Wireshark など

ゲーム開発分野での高い評価

Luaは「組み込みシステム」や「ゲーム開発」において幅広く採用されています。

Luaが採用されている主なゲーム
・World of Warcraft
・GRAVITY DAZE
・PHANTASY STAR ONLINE 2
・ファイナルファンタジーXIV
・ドラゴンクエストX

同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Perl」「Python」「Ruby」など。

オフィシャルサイト

オフィシャルサイト

→Lua

ライセンス情報

Luaのライセンスは「MIT License」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→Lua →License

ダウンロード

→Lua →Download

参考元サイト

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

この記事のタグ一覧

おすすめの記事

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

「 2029年問題 」とは、高校でのデジタル教育改革により、新入社員と既存社員間でデジタルスキル格差が拡大する懸念を指します。企業は早急に対応が求められています。この格差は、企業競争力や業務効率にも、影響を及ぼす可能性があります。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

「 VMWare 」の仮想化技術は、「ITインフラの効率化」に大きく貢献する技術ですが、Broadcomによる買収後のライセンス変更が大きな問題として注目されています。柔軟で慎重な契約見直しが今後の鍵となります。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

経済産業省による「 生成AI 利活用ガイドブック 」は、企業やクリエイター向けに、安心して「生成AI」を利用するための、「指針」「実例」「注意点」を明示しています。「業務効率化」や「新しいアイデア創出」の支援を目的としています。