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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Eclipse

【OSS情報アーカイブ】Eclipse

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Eclipse」とは

「Eclipse」基本情報

■概要

Eclipse(エクリプス)とは、オープンソースのクロスプラットフォーム高機能統合開発環境(IDE)です。Javaを中心として、プラグイン機構により多くの言語をサポートします。

■基本説明

Eclipseは、ほぼすべての言語とアーキテクチャに対応した「IDE」+「プラットフォーム」です。Eclipse Foundationを中心として開発されています。

IDEとしてのEclipseはJavaで実装されており、Java開発においては標準的開発環境になっています。数々の機能強化と安定性強化が続けられています。

Eclipseは、「デスクトップツール用プラグイン」「クラウドIDEで使用される分散サービス」「ブラウザインターフェイス」などを構築するためのプラットフォームでもあります。ソフトウェア開発者に幅広いアドオンツールコレクションを提供し、新しいIDEやパッケージに組み立てられるサービスやツールを構築できます。

■経緯

「Eclipse」の名称は、「食(蝕)」「日食や月食」を意味します。

2001年11月:IBMはEclipseをオープンソース化

2004年02月:非営利組織「Eclipse Foundation」結成し、Eclipseのすべてを移管

■オフィシャルサイト情報

オフィシャルサイト

→Eclipse(The Eclipse Foundation open source community website.)

ライセンス情報

Eclipseのライセンスは「Eclipse Public License」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→Eclipse →Legal Resources

ダウンロード

→Eclipse →Download Eclipse Technology that is right for you

■同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「NetBeans」「IntelliJ IDEA」など。

「Eclipse」の主な特徴

■Java開発におけるデファクトスタンダード

Eclipseには、非常に高機能なJava開発環境が搭載されていたため、リリースされるとすぐに、Java開発のデファクトスタンダードの地位を確立しました。

EclipseにはJava開発環境が標準プラグインとして含まれているため、セットアップするとすぐにJavaIDEとして使用開始できます。

Eclipseに付属するJava開発環境「JDT」は高機能であり、「バージョン管理」「リファクリング機能」「デバッグ機能」などの開発サポート機能が揃っていて、高い精度で動作します。

特に企業での開発においてEclipseがよく使われています。

■軽快動作

Eclipseは、他のJavaで実装されたIDEと比べて軽快に動作します。

この軽快さは、GUIツールキットとしてJava標準の「Swing」「AWT(Abstract Window Toolkit)を使用せずに、Eclipse独自のGUIツールキット「SWT(Standard Widget Toolkit)」を採用することで得られています。

■さまざまなプログラミング言語に対応

EclipseはJava統合開発環境として有名ですが、「言語サポート」などのプラグイン機能をデフォルトパッケージに組み合わせることで多様な言語への対応が可能となり、さまざまな言語に対応するIDEとして利用できます。

主なサポート言語

・Java
・AspectJ
・C言語
・C#
・C++
・COBOL
・D言語
・JavaScript
・Mathematica
・Perl
・PHP
・Python
・Ruby
・TeX など

■ドキュメント

充実したドキュメンテーションが用意されています。
・Eclipse IDE入門ガイド
・Java開発入門
・新機能と注目点
・Eclipse IDEのキーバインド など

■コミュニティサポート

Eclipseは、開発コミュニティとエコシステムが充実しています。
・プロジェクトフォーラム
・「Eclipse Bugzilla」でのバグレポートと機能リクエスト
・「トレーニング」「コンサルティング」を提供する企業
・有料サポートオプション など

■クラウドIDE

EclipseクラウドIDEも用意されています。

Eclipseのインストールを行う必要はなく、すぐにブラウザ上で最新の開発環境を利用できます。

主なEclipseクラウドIDE

→Orion

→Eclipse Che

→Eclipse Dirigible

「Eclipse」の主な機能

Eclipse Platform

Eclipse Platformは、包括的なツール統合プラットフォームとしてのEclipseの使用をサポートするために必要なインフラストラクチャーを総体的に構成する一連のフレームワークおよび共通サービスを提供します。

独自Javaコンパイラ「Eclipse Compiler for Java(ECJ)」や独自GUIツールキット「SWT(Standard Widget Toolkit)」を提供しています。

Eclipse Platformは、次のようなコンポーネント領域に分かれています。
・プラットフォームUI—ユーザーインターフェース、ランタイム、テキストエディタ、検索、ヘルプコンポーネント
・SWT—標準ウィジェットツールキット
・ワークスペース—チーム、CVS、比較、リソース
・デバッグ—汎用実行デバッグフレームワーク
・リリースエンジニアリング
・ツール—GUIビルダー、モデリング、チャート作成、レポート作成、テストツール など

「Eclipse」の主な機能

■開発支援機能

Eclipseは開発支援機能が充実している特徴があります。さまざまなサポート機能により、コード実装を効率化できます。

開発サポート機能

・バージョン管理システム連携
・リファクタリング機能
・デバッグ・ステップ実行
・単体テストサポート
・ビルドサポート など

コード編集サポート機能

・コードテンプレート
・クラスパス設定
・インポート文の自動追加
・コンテンツアシスト機能
・エラー箇所表示
・ソースコードの自動フォーマット
・Getter/Setterメソッドの自動生成 など

「Eclipse」のプラグイン

「Eclipse」のプラグイン

■概要

Eclipseは、プラグインとしてさまざまな機能を組み込めるように設計されています。

プラグインもJavaで実装します。Java開発環境自体も標準添付のプラグインとして実装されており、非常に高い拡張性があります。

■Eclipse Marketplace

Eclipse Foundationは、「Eclipse Marketplace」と呼ばれるWebサイトを運営しており、Eclipseベースのソリューションのリストを提供しています。

→Eclipse Marketplace

■プラグインインストールソリューション「Marketplace Client」

「Marketplace Client」は、「Eclipse Marketplace」にリストされているソリューションをEclipseから直接インストールできるリッチクライアントソリューションです。

「Marketplace Client」は、「Eclipseワークスペース」と「Eclipse Marketplace」の間に緊密なインストール統合を提供し、他のサードパーティのソリューションリストも提供します。

→Eclipse →Marketplace Client

■プラグイン開発環境「PDE(Plug-in Development Environment)」

プラグイン開発環境「PDE(Plug-in Development Environment)」は、Eclipseプラグインなどの作成/開発/テスト/デバッグ/ビルド/デプロイの各種機能を提供します。

PDEは包括的なOSGi(Open Services Gateway initiative)ツールを提供しているため、Eclipseプラグイン開発だけではなく、コンポーネントプログラミング環境としても利用できます。

PDEは、「ビルド」「UI」「APIツール」の3つの主要コンポーネントに分かれています。また、Eclipse SDKに追加する準備ができていない新しいツールの開発に利用できる「Incubator」コンポーネントも用意されています。

→Eclipse →PDE

「Eclipse」の日本語対応

「Eclipse」の日本語対応

■グローバリゼーション「Eclipse Babelプロジェクト」

Eclipseはグローバルコミュニティで開発されており、多くのロケールで利用できるようにする仕組みとして、グローバリゼーションツール群「Babel」が用意されています。

「Babel」ツール群は、選択したEclipseプロジェクトを複数の異なる言語(日本語/フランス語/ドイツ語など)に翻訳します。Eclipseの成果物を適合させるために必要なツールとアクティビティが含まれており、複数のロケールで適切に実行されます。

「Babel」ツール群には、「有効性テスト機能」「翻訳能力テスト機能」「翻訳テスト機能」などのグローバリゼーション機能を向上するための仕組みも含まれています。

→Eclipse →Eclipse Babel Project

■日本語化Eclipseパッケージ「Pleiades All in One」

日本語対応という面では、日本語化Eclipseパッケージ「Pleiades All in One」を利用できます。

→MergeDoc Project

翻訳エージェント「Pleiades(プレアデス)」

「Pleiades(プレアデス)」とは、静的および動的な側面を持つ完全な翻訳支援ツールセットで、厳密にはEclipseプラグインではなく、Javaで作成されたエージェントです。

アプリケーション全般のメニューなどの表示要素を実行時に動的に翻訳する汎用的な機能を提供します。

Java従来の静的国際化リソース方式と比較して以下のような特徴があります。
・ソースに英語文字列がベタ書きされているプラグインにも対応
・更新サイト/プラグイン一覧のプラグイン名を取得時に日本語化
・未知のプラグインでも実行時に動的解決 など

Eclipse日本語化オールインワンパッケージ「Pleiades All in One」

「Pleiades All in One」は、翻訳エージェント「Pleiades」と、「プログラミング言語別プラグイン」をまとめたパッケージです。

「Full Edition」でインストールすると、「JDKインストール不要」「環境変数設定不要」で、「Eclipse各種設定自動化」も行われるため、起動すると、すぐに日本語化されたEclipse環境を利用できます。

Windows/Mac向けにリリースされています。Linuxの場合は、「Pleiades(プレアデス)」の個別導入で同様な機能を利用できます。

 

参考元サイト

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