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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Heartbeat

【OSS情報アーカイブ】Heartbeat

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Heartbeat」とは

基本情報

概要

Heartbeat(ハートビート)とは、システム障害を検出した場合にバックアップシステムに切り替えて、サービスを継続させるためのシステムノード状態監視ミドルウェアです。

システム障害を発生させないことに加えて、仮に障害が発生した場合でも、サービス停止時間をより短くすることを目的としています。

Heartbeatは、クラスタノード間でのメッセージの交換、ハードウェアの監視や制御などの機能を提供します。
クラスタリソースマネージャである「Pacemaker」などと組み合わせて利用することで、リソースの状態まで監視を行うHA(High Availability)クラスタを構築することができます。
最小2台構成から大規模クラスタまで構築することができ、ノード数に上限はありません。
また、冗長化ストレージソリューション「DRBD」とも親和性が高く、Heartbeat + Pacemaker + DRBDを組み合わせることにより、商用のHAソリューションと同等のクラスタシステムを構築することができます。

※Heartbeat Ver3.0.6以降、クラスタリングシステム構築において、Heartbeatは推奨されなくなっています。Heartbeatの代わりに後継となる「Corosync」の使用が推奨されています。
そして、Heartbeatは、今後機能強化が行われることがないメンテナンスモードになっています。

主な特徴

【自ノードの監視】
Heartbeatは、モニタデバイスを使用して、自ノードが問題なく動作しているかの確認を行います。一定時間毎に、プロセスからモニタデバイスに書き込まれたデータを監視します。書き込みがない場合、自ノードが正常に動作していないと判断し、自動的に再起動を行います。
サーバが高負荷状態、メモリ不足などで動作に問題が発生している場合でも、Linuxカーネルが動作していれば、システムを強制的に再起動することで早期復旧につながります。

【ノード間の監視と制御】
Heartbeatは、定期的にノード間でデータを交換します。一定の時間内にデータが送り返されてこない場合は、対象ノードが異常であると判断して、システムを切り替えることができます。また、監視のみではなく、対象ノードをシステムから切り離すなどの制御も行えます。
ちなみに、ノード間で定期的に行われる、正常稼働確認用通信のことを「ハートビート」と呼びますが、これは「Heartbeat」の名称の由来にもなっています。

【STONITH】STONITHとは、対象ノードが状態異常に陥った場合に、対象ノードの電源を切断するなどして、強制的に切り離すことができる機能です。どのような異常が発生した場合でも、最終強制手段としての機能となります。
STONITHを有効にする場合には、サーバハードウェアに付属しているマネージメントボードや電源管理装置などのハードウェア管理装置との連携が必要になります。
STONITHは必須ではありませんが、システム要件に応じて、機能させるかどうか選択する必要があります。

同様製品(概要情報)

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Corosync」など。

ライセンス情報

Heartbeatのライセンスは、GPL(GNU General Public License)ライセンスです。 このライセンスに従うことを条件として、ソースコードの改変と公開が許可されています。

ダウンロード

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