マジセミドライブ

ウェビナー関連のニュースやITサービス&ツールの最新情報を随時配信します。

OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Mattermost

【OSS情報アーカイブ】Mattermost

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Mattermost」とは

「Mattermost」基本情報

■概要

Mattermost(マターモスト)とは、企業向けの高信頼メッセージングツールです。コンプライアンスニーズに対応できるエンタープライズメッセージングが可能で、Slack風チャット型コミュニケーションツールとして利用できます。

■基本説明

Mattermostは、コラボレーションおよびメッセージングソリューションとして、自己ホスト可能なオンラインチャットサービスを提供します。

エンタープライズレベルで使用できるメッセージングプラットフォームとして、最も要求の厳しいプライバシー基準とセキュリティ基準を満たすために、コンプライアンス対応を重視して設計されています。

開発元はMattermostについて『規制上のセキュリティを意識した組織が、絶えず変化するコンプライアンスニーズを満たすことを支援するエンタープライズメッセージングワークスペース』としています。

■主要開発元

MattermostはMattermost社を中心として開発されています。

Mattermostは『セキュリティを重視する企業や開発者向けに、魅力的なオープンソースの信頼性の高いメッセージングツールを提供することで、エンタープライズコラボレーション市場を変革する』という目標を掲げ開発を進めています。

プロジェクトのロードマップは、Mattermost Inc.のスタッフおよび開発コミュニティ貢献者の両方を含む中核的なコミッターが決定します。

そのロードマップに従い、世界中の貢献者がMattermostの開発を支えています。

→Mattermost →We’re on a mission to connect the world to what matters most.

■経緯

・2015年:初版リリース

■「無償オープンソース版」と「有償エンタープライズ版」

Mattermostは、無償オープンソース版「Mattermost Team Edition」と、有償エンタープライズ版「Mattermost Enterprise Edition」の2種類が提供されています。

→Mattermost →Docs →Mattermost Overview →Product Overview →Mattermost Editions

■オフィシャルサイト情報

オフィシャルサイト

→Mattermost(Open Source, Private Cloud Slack Alternative)

ライセンス情報

Mattermostのライセンスは「MITライセンスやApache License v2.0などの複合ライセンス」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→Mattermost →Mattermost Licensing

動作環境

クライント用として各環境用ネイティブアプリが提供されています。

・Windows
・Mac
・Linux
・iOS
・Android

ダウンロード

→Mattermost →Download

導入事例

→Mattermost →Success Stories

■同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Rocket.Chat」など。

Slack代替を目指す「Mattermost」のコミュニケーション機能

■「Slack」代替ツール

「Slack」とは

Slackはチームコミュニケーションツールです。

「グループチャット」「1対1のメッセージング(ダイレクトメッセージ)」「音声通話」などのコミュニケーション機能をWebサービスとして提供しています。

→slack.com

Slack代替を目指す「Mattermost」

Mattermostは、SaaSメッセージングサービス「Slack」を代替できるものとして、エンタープライズグレードの機能を提供しています。

Mattermostは、Slackやその他のSaaSサービスなどとは対照的に、企業が重要なコミュニケーションを完全に管理できるプライベートメッセージングプラットフォームを提供します。

■「ChatOps」を実現するMattermost

「ChatOps」とは

「ChatOps」とは、組織が問題をより迅速に解決し、短時間でより多くの作業を行えるようにするための作業方法です。

ChatOpsは、DevOpsのようなチームコミュニケーションが重要となる現場で導入が進んでいます。チームメンバーは1対1および1対多の会話を介して自然にコラボレーションします。

「GitHub」「HPE」「Box」のようなグローバル組織は、ChatOpsを使用して迅速な意思決定と迅速な前進を実現しています。

エンタープライズChatOpsにまで拡大すると、会話はデジタル化されオンラインになります。会議室で一緒に仕事をする代わりに、チームメンバーはどのような接続デバイスからでもメッセージングプラットフォーム上で共同作業できます。

Mattermostは、より優れたChatOpsの実現を目指して開発が続けられています。

メッセージング統合

ChatOpsは、チームが既にコラボレーションしているエンタープライズメッセージングプラットフォームで、透過的に、「人」「会話」「ファイル」「ツール」を統合します。

これにより「効率性」「敏捷性」「革新性」などが高まります。

タスク自動化

ボットによって繰り返しタスクが自動化され、「情報収集」「ビッグデータ活用」「機械学習活用」などが容易になります。

共同作業

チームメンバーは、当面のタスクの性質とその利用可能性に応じて、リアルタイムまたは非同期で共同作業できます。

問題の早期解決につながります。

履歴管理

会話が記録され、決定がどのように行われ、誰がそれらを行ったかの履歴記録として機能します。

誰もが、ある特定の時点で、他のチームメンバーが何をしているのか確認できます。すべてが公開されているため、同じ作業を複数メンバーで実施してしまう非効率作業を削減できます。

■Mattermostのコミュニケーション機能

メッセージング機能

「1対1メッセージング」および「グループメッセージング」が可能です。

グループメッセージングはマルチチームによる「プライベートチャンネル」もしくは「パブリックチャンネル」を設定できます。

メッセージング機能により、電子メールの乱雑さを軽減できます。

リッチテキスト機能

リッチテキストフォーマットに対応し、「絵文字」「カスタム絵文字」「リンクプレビュー」「ファイルプレビュー」などの高度な表現もサポートしています。

ディスカッション機能

「トピックベース」「グループベース」「会議ベース」などのチャット用のチャンネルで、スレッド化されたディスカッションを実施できます。

多言語サポート機能

ユーザーインターフェース言語を他言語に変更できます。

検索機能

メッセージやチャンネルを横断的に検索できます。

共有機能

ファイルを共有できます。

「Mattermost」の主な特徴

「Mattermost」の主な特徴

■セルフホスティングアプローチ

Mattermostは、企業や組織単位で、セルフホスティングによってコミュニケーションプラットフォームを構築できます。

このセルフホスティングアプローチにより、企業トップが要求する「制御」「プライバシー」「法令順守」「拡張性」「スケーラビリティ」に対して柔軟に対応できます。

コンプライアンス対応の強化

SaaSを利用する場合、暗号化されているとしても、企業情報がクラウドまで上がってしまうことになります。

Mattermostでコミュニケーションプラットフォームをセルフホスティングすることで、「各種データ保護法」「各種データ規制」「GDPR」「秘密保持契約」などに該当する機密情報を自社内でプライベート管理できます。

外部に情報が流れるルートを閉じることができるため、コンプライアンスに対応しやすくなり、リスクが軽減されます。

■カスタマイズ性

Mattermostは、企業のニーズや方針に柔軟に対応できるカスタマイズ性を有しています。

サービス統合

Mattermostは、多数の「アプリケーション統合機能」「Webフック」「API」「ドライバ」を提供しており、Mattermostのコミュニケーション機能を、「セキュリティサービス」「コンプライアンスサービス」「監視サービス」などと統合することで、関連システム全体を利用するワークフローを設定できます。

機能カスタマイズ

Mattermostは「Go言語」と「React」で実装されており、「MySQL」または「PostgreSQL」と一緒に、単一のLinuxバイナリとして実行されます。

「Mattermostソースコード改修」「API連携」「各種オープンソースソフトウェア統合機能」などを利用して、エンタープライズレベルのカスタマイズを実施できます。

ホワイトラベリング

Mattermostは「ベンダーのブランドを置き換え」「画面上のテキストカスタマイズ」などのホワイトラベリングが可能です。

「UIの色設定」「UIフォント設定」などの、UIおよびUXについても、ユーザーインターフェースプラグインを作成して適用することで、自由にカスタマイズできます。

これらの機能により、自社や顧客の社内ブランドガイドラインに適応できます。

■セキュリティ

Mattermostは、組織のファイアウォールの内側にあるプライベートネットワークに展開し、自社データを完全に管理し、社内ITポリシーに準拠することを可能にします。
モバイルセキュリティおよびコンプライアンスシステムとシームレスに連携できます。

Mattermostソフトウェアのセキュリティは、世界中の情報セキュリティコミュニティによって検証された多数のセキュリティ機能を使用して、「Mattermost開発者」や「セキュリティ研究者」などによって絶えず検証が実施されています。
「セキュリティ内部レビュー」「複数回の侵入テスト」「各種セキュリティ分析」によって「保護策」「対応プロセス」「新たなセキュリティポリシー」「コンプライアンス機能」の改善が続けられています。

「Mattermost」の主な機能

「Mattermost」の主な機能

■カスタムワークフロー構築機能

Mattermostを利用すると、セキュリティやデータのプライバシーを気にする必要なく、何万もの同時ユーザーに対応できる直感的なワークフローを構築し、大規模チーム間で共同作業を実施できます。

「人」「ファイル」「システム」などをワークフローで結び付けることで、プライベートなワークスペースにおいて、インシデントなどに対して迅速に対応できます。

■監査機能

運用監査

Mattermostは運用監査を実施できます。

・サーバレコードのログ
・インフラストラクチャ変更
・データベース変更
・ネットワーク情報
・ユーザーアクティビティ
・ログイン情報
・侵入検知 など

技術的監査

Mattermostは技術的セキュリティ監査も実施できます。

・サーバAPI
・ソースコード
・ライブラリ
・コンポーネント など

 

参考元サイト

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

この記事のタグ一覧

おすすめの記事

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

「 2029年問題 」とは、高校でのデジタル教育改革により、新入社員と既存社員間でデジタルスキル格差が拡大する懸念を指します。企業は早急に対応が求められています。この格差は、企業競争力や業務効率にも、影響を及ぼす可能性があります。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

「 VMWare 」の仮想化技術は、「ITインフラの効率化」に大きく貢献する技術ですが、Broadcomによる買収後のライセンス変更が大きな問題として注目されています。柔軟で慎重な契約見直しが今後の鍵となります。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

経済産業省による「 生成AI 利活用ガイドブック 」は、企業やクリエイター向けに、安心して「生成AI」を利用するための、「指針」「実例」「注意点」を明示しています。「業務効率化」や「新しいアイデア創出」の支援を目的としています。