マジセミドライブ

ウェビナー関連のニュースやITサービス&ツールの最新情報を随時配信します。

OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】GanttProject

【OSS情報アーカイブ】GanttProject

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

コンテンツ

「GanttProject」とは

概要

GanttProject(ガントプロジェクト)はプロジェクト管理ソフトウェアです。

プロジェクトの進捗について「タスク」「時間」「リソース」などの複数の要素について統合的に管理できます。

「ガントチャート」や「PERTチャート」を利用してプロジェクト全体を見渡しながら適切なスケジューリングを行えます。

「ガントチャート」とは

ガントチャートとは、プロジェクト管理や生産管理などの工程管理に用いられる表の一種で、作業計画を視覚的に表現するために用いられます。

プロジェクトを管理するために、プロジェクトの各工程をタスク単位まで詳細に展開して、全体の作業の流れおよび進捗状況を確認できます。

縦軸がタスクで「作業内容」「開始日」「終了日」「担当者」などの表示を行います。横軸が日付となり、横棒の長さによってタスク期間や進捗状況などを視覚的に示せます。

各タスクの「開始日」「終了日」「作業の流れ」「進捗状況」「タスク間の関連」などを把握しやすいため、プロジェクト管理者やプロジェクトメンバーにとって有効な管理手段として利用されています。

基本説明

GanttProjectは、GUIでプロジェクトの進捗管理が行えるソフトウェアとして、「タスクのプロジェクトスケジューリング用ガントチャート」や「リソース負荷チャートを使用したリソース管理」など、基本的なプロジェクト管理機能を備えています。

「スケジュール管理」「マイルストーン管理」「タスク管理」「リソース管理」「進捗管理」「WBS(Work Breakdown Structure)管理」「ガントチャート」「PERTチャート」「多数のレポートオプション」などのプロジェクト管理機能を利用できます。

「予算管理機能」や「ドキュメント管理機能」などの高度な機能は含まれていませんが、必要な機能だけにしぼられたシンプルな軽量ツールとして扱いやすく、簡単に利用できるメリットがあります。

経緯

・2003年:初版リリース

GanttProjectは2003年にAlexandre Thomas氏によって開始され、その後多くの人々が参加し、開発が進められています。

オフィシャルサイト情報

■オフィシャルサイト

→GanttProject(ganttproject.biz)

■主要開発元

GanttProjectは、GanttProjectチームが中心となり開発が進められています。

→GanttProject →about

■ライセンス情報

GanttProjectのライセンスは「GNU General Public License v3.0」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→GitHub →bardsoftware/ganttproject →LICENSE

■動作環境

GanttProjectは「Windows」「Linux」「Mac OS X」で利用できます。

「Android」と「iOS」はサポートされていません。

Java環境

Java実装であるためマルチプラットフォームに対応しており、Javaアプリケーションを実行できる環境であれば動作できます。

GanttProjectの実行には「Java 8」の使用が推奨されていますが、「Java 7」~「Java 11」までの他のバージョンでも動作するとされています。

→GanttProject →GanttProject Docs →Releases

■ダウンロード

→GanttProject →Download GanttProject

同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Redmine」など。

GanttProjectでは、他のWBS管理ツールと同様に、タスクを階層的に管理しながら人的リソースの割り当ても含めて、スケジュールと進捗を管理できます。

スケジューリングアルゴリズム

GanttProjectのスケジューリングアルゴリズムは、「プロジェクト全体の期間をできるだけ短くする」ことを最終的な目標として、さまざまな制約を考慮してタスクの開始日を決定します。

スケジューラは、プロジェクトが変更されるたびに継続的に実行され、タスクを適切に更新します。

スケジューラは論理的かつ控えめに設定しようとしますが、無理がある設定をしようとすると対応できないため、基本的な仕組みを理解しておく必要があります。

→GanttProject →GanttProject Docs →User →GanttProject Scheduler

依存関係制約

■概要

「タスクAが終了したら、タスクBを開始する」のようなタスク間の依存関係制約を設定できます。

依存関係で結ばれているタスクの場合、先行のタスクAのスケジュールを変更すると、後続のタスクBが自動的に調整されます。

スケジューラがタスクを検討する場合、そのタスクが後続タスクの役割を果たすすべての依存関係をスキャンし、すべての依存関係の制約を満たす最も早い開始日を選択します。

■依存関係種類

Finish-Start依存関係

最も単純で最も頻繁に使用される依存関係は「Finish-Start依存関係」です。

これは、後続タスクが先行タスクの終了よりも早く開始できないことを示します。

ただし、場合によっては、後続タスクが数日後に開始される場合があります。

その他の依存関係制約

依存関係制約として以下のものがあります。

・Finish-Finish
・Start-Start
・Start-Finish

■ラグタイム

先行タスクと後続タスクの設定として「ラグタイム」を利用できます。

デフォルト値は0であり、正と負の両方の値を設定できます。

・ラグタイム「1日」 → 先行タスク終了の1日「後」に後続タスク開始
・ラグタイム「-1日」 → 先行タスク終了の1日「前」に後続タスク開始

タスク種類

■シンプルタスク

シンプルタスクは、デフォルトで作成される単純なタスクで、ユーザーが設定した日付にスケジュールされます。

デフォルトの日付はチャートに現在表示されている時間枠の開始日です。

タスクテーブルまたはタスクプロパティダイアログを使用して開始日を変更でき、週末または休日にタスクをスケジュールできない唯一の例外を除き、開始日として任意の日付を選択できます。

■制約タスク

制約があるタスクは、制約で指定された日付よりも早く開始することはできず、可能な限りその日付に近くスケジュールされます。

他に制約がない場合、スケジューラは指定された最も早い開始日にタスクを強制的に開始します。

■サマリタスク

1つ以上の他のタスクをグループ化するタスクは「サマリタスク」または「スーパータスク」と呼ばれます。

個別のタスクに期間を設定することで、タスクごとの作業期間をガントチャートとして表示し管理できます。階層で管理するタスクに関しては、親タスクが子タスクの作業期間を包含して表示します。

他の制約がない場合、サマリタスクの「開始日」「終了日」「期間」は、その子タスクの日付から計算され、子タスクの最も早い開始日と最後の終了日の差が期間となります。

サマリ後続タスク

サマリタスク自体に依存関係があり、後続タスクの役割を果たす場合、スケジューラはすべての子タスクに対して同じタイプの同じプロパティを持つ暗黙的な依存関係を作成します。

後続タスクがサマリタスクであるFinish-Start依存関係を考慮すると、子タスクは先行タスクが終了する前に開始できず、これに違反する子タスクの日付の変更は拒否されます。

「GanttProject」の主な機能

タスク管理機能

■概要

GUI操作でタスクの「追加」「編集」「削除」が可能です。

■関連情報設定

タスクに以下の情報を設定できます。

・開始日
・期間
・優先度
・マイルストーン定義
・作業担当者
・依存関係設定
・表示色
・テキストメモ
・ユーザー定義のカスタムフィールド など

ガントチャート機能

■概要

タスクとそれに割り当てた日数から自動的にガントチャートを作成します。

■ベースライン比較機能

当初プロジェクトの状態をベースラインとして保存しておき、現状のプロジェクト状態との比較を行えます。

■PERTチャート作成機能

ガントチャートから読み取り専用ビューの「PERTチャート」を生成できます。

「PERTチャート」とは

PERT(Program Evaluation and Review Technique)とは、製品開発などの日程計画を作成する場合などに用いられる技法です。

タスク処理順序の関係をネットワークの形でアローダイアグラムによって表現し、プロジェクトの開始から終了に至るまでのクリティカルパスを明確にすることで、実行可能性を検討できます。

リソース管理機能

リソース管理として作業担当者情報を管理できます。

タスクの割り当てが過負荷になるかを確認できます。

カレンダー管理機能

カレンダー管理機能で休日を設定できます。

タスクごとに日数を割り当てる場合、休日は自動的に作業期間から省くことができます。

レポート機能

■PDFレポート生成機能

「プロジェクト概要」「必要なタスクおよびリソース情報」「ベクトルチャート画像」を含むPDFレポートを生成します。

■画像出力機能

個々のチャートからPNG/JPEG画像を生成して出力できます。

外部連携機能

■CSV連携機能

CSV形式によるエクスポート/インポートをサポートしています。

■「Microsoft Project」連携

Microsoft製プロジェクト管理ソフトウェア「Microsoft Project」形式でのインポート/エクスポートに対応しています。

Microsoft Projectファイルのインポートのトラブルシューティング

インポート時にタスクの一部の日付が変更される場合があります。

→GanttProject →GanttProject Docs →User →Troubleshooting Microsoft Project files import

■「iCalendar形式」インポート

iCalendar形式のプロジェクトカレンダーのインポートをサポートしています。

コラボレーション機能

■WebDAVサーバ

WebDAVサーバを使用することで、プロジェクトの共同管理を行えます。

■クラウドストレージ

プロジェクト情報をクラウドに保存するため、クラウドディスクをローカルファイルシステムにマウントできるクラウドストレージプロバイダを利用できます。

 

参考元サイト

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

この記事のタグ一覧

おすすめの記事

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

「 2029年問題 」とは、高校でのデジタル教育改革により、新入社員と既存社員間でデジタルスキル格差が拡大する懸念を指します。企業は早急に対応が求められています。この格差は、企業競争力や業務効率にも、影響を及ぼす可能性があります。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

経済産業省による「 生成AI 利活用ガイドブック 」は、企業やクリエイター向けに、安心して「生成AI」を利用するための、「指針」「実例」「注意点」を明示しています。「業務効率化」や「新しいアイデア創出」の支援を目的としています。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

「 VMWare 」の仮想化技術は、「ITインフラの効率化」に大きく貢献する技術ですが、Broadcomによる買収後のライセンス変更が大きな問題として注目されています。柔軟で慎重な契約見直しが今後の鍵となります。