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OSS情報
2020.01.01
【OSS情報アーカイブ】Magento

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。
コンテンツ
「Magento」とは
「Magento」基本情報
■概要
Magento(マジェント)とは、世界トップクラスのオープンソースeコマース(電子商取引)プラットフォームです。「多言語対応」「多通貨対応」が可能な越境ECサイトを構築できます。
■基本説明
Magentoはオープンソースの電子商取引プラットフォームとして、ECサイト構築に特化した多くの機能を備えており、独自のオンラインストアを構築してゼロから成長させるために必要な機能を提供します。
カスタマイズ性とデザイン性に優れており、低コストで高機能なECサイトを短期間で構築できます。
Magentoには、越境ECサイトを構築し、ネットショップを運営するために必要十分な機能が一通り搭載されています。
■主要開発元
Magentoは「Magento, Inc.」が中心となり開発が進められています。
開発者コミュニティ
Magentoのオープンソース開発は、Magentoコア開発者と、10万人以上いると言われている開発者コミュニティによって支えられています。
Magentoのコードの25%ほどはコミュニティの貢献により組み込まれたものと言われています。世界中のさまざまな国から寄せられるアイデアやフィードバックをもとに、日々絶え間なく機能強化が続けてられています。
開発パートナー
Magentoの機能を強化する多くのエクステンションについても「パートナー会社」「ベンダー」「エージェント」などにより開発されています。
■経緯
・2008年:初版リリース
・2015年:全面的にアーキテクチャを見直したバージョンアップを実施
■オフィシャルサイト情報
オフィシャルサイト
ライセンス情報
Magentoのライセンスは「Open Software License 3.0」です。
詳細について、こちらを参照ください。
→Magento →MAGENTO LICENSE / TRADEMARKS FAQS
動作環境
→Magento →DevDocs(v2.3) →System 2.3.x requirements
ダウンロード
→Magento →MagentoTech Resources →DOWNLOAD RELEASES, PATCHES AND TOOLS
→Magento →DevDocs(v2.3) →How to get the Magento software
導入事例
Magentoは全世界25万サイト以上で利用されています。
→Magento →Customer Case Studies
■同様製品
同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。
オープンソース製品:「EC-CUBE」など。
「Magento」の主な特徴
■世界トップクラスのECプラットフォーム
Magentoのシェアは日本では高くありませんが、グローバルのECプラットフォーム市場ではトップクラスのシェアを誇ります。
世界中の25万のECサイトで利用されており、15万人の開発者と300以上のパートナー企業の開発体制を整えています。
■越境ECプラットフォーム
Magentoは、日本よりも複雑な税制度であるヨーロッパやアメリカなどで利用されており、「多言語対応」「多通貨対応」「各種税率対応」を前提に設計されているため、「越境ECプラットフォーム」として高度な機能を備えています。
■多通貨決済
Magentoは多くの決済システムに対応できます。
・PayPal決済
・クレジットカード
・Apple Pay など
■アーキテクチャ
Magentoはプログラミング言語「PHP」で実装されており、リレーショナルデータベース管理システムとして「MySQL」または「MariaDB」を使用します。
「オブジェクト指向プログラミング」と「Model-View-Controller」を基本として「Entity-Attribute-Valueモデル」を使用してデータを保存します。
フロントエンドコードでは、JavaScriptライブラリ「Knockout.js」を使用して、「Model-View-ViewModel」パターンを導入しています。
■機能強化「Magento MarketPlace」
Magento MarketPlaceでは、有償/無償のテーマや拡張機能が提供されています。プロのデザイナーが作成した美しいテンプレートなどもダウンロード購入できます。
さまざまな機能拡張により、自社のECサイトをより機能的かつ魅力的に強化できます。
標準で不足する機能があれば、独自にカスタム機能として開発することも可能です。
主な機能カテゴリ
・顧客サポート
・支払い
・セキュリティ
・マーケティング
・会計
・配送
・サイト最適化 など
「Magento」の主なネットショップ機能
「Magento」の主なネットショップ機能
■顧客管理機能
Magentoの顧客管理機能は、「顧客管理」と「顧客グループ」の2つの管理機能から構成されています。
顧客住所管理機能
Magentoの顧客データ管理において住所データは分離管理できるため、顧客は複数の住所を自分のアカウントに登録して、購入の際に配送先を選択できます。
顧客グループ管理機能
顧客グループ管理機能を使用して「B2B/B2C顧客」「新規顧客/固定客」などに分類し、プロモーション管理や税管理においてグループごとに異なる施策を実施できます。
■商品カタログ管理機能
Magentoは高度な商品カタログ管理機能を提供します。
商品管理機能
商品管理機能では管理画面から商品情報項目について追加/更新/削除を実施できます。
カテゴリ管理機能
カテゴリ管理機能では「ドラッグ&ドロップによるカテゴリ並び順変更」や「ストア別カテゴリ構成変更」などにより、柔軟なカテゴリ管理を実施できます。
■注文管理機能
Magentoには注文の流れを的確に把握できる仕組みが備わっています。
注文データは、以下のように複数のデータとして分割管理されます。
・注文データ
・請求書/領収書データ
・配送伝票データ
・クレジットデータ
そのため、「分割請求」や「分割配送」などの処理にも対応しています。
■プロモーション管理機能
Magentoには複数のプロモーション機能が用意されています。
カタログ価格ルール
カタログ価格ルールを使用すると、商品の属性を利用して対象の商品を限定することで、価格ディスカウントを実施できます。
クーポン
クーポンではショッピングカートの情報を利用できます。「送料無料」などの特典を付加できます。
■CMS機能
MagentoにはCMS(コンテンツ管理システム)機能も備わっています。
ページ管理機能
「トップページ」「会社概要ページ」「FAQページ」などのページをブログ感覚で作成できます。
静的ブロック機能
静的ブロック機能により、「カテゴリ管理」や「ページ管理」などに利用できるHTMLパーツを作成できます。
ウィジェット機能
ウィジェット機能により、ページ上の所定の位置に配置できるパーツを設定できます。
「Magento」の主なグローバル対応機能
「Magento」の主なグローバル対応機能
Magentoは各種グローバル対応機能により越境ECサイトを構築できます。
■多言語対応機能
Magentoはロケールファイルを追加することで、世界中の言語を扱えるように設計されています。
ローカライズ(翻訳)作業は各言語のコミュニティによって実施されていますが、サイト独自で訳を変えたい場合は、「ロケールファイル修正」もしくは「画面上で訳を変更できるインライントランスレータ」を利用できます。
■多通貨対応機能
Magentoは世界中の通貨を扱える仕組みが組み込まれています。
レート管理機能
対象となるWebサイトのそれぞれに「基本通貨」と「表示通貨」を指定でき、基本通貨と表示通貨の間の「為替レート」を管理する仕組みにより正しい金額を表示できます。
レート管理は「Webサービスによる定期的自動更新」と「手動管理」の2種類の方法が用意されています。
■税管理機能
国によっては「品目」「地域」「居住地」などによって税率が決定される税制が実施されています。
Magentoにはこのような複雑な税制を定義して対応できる仕組みが標準で備わっています。
■マルチサイト管理機能
Magentoは、1つのシステムで複数ドメインのマルチサイトを構築して、1つの管理画面から統合管理できます。
このマルチサイト機能により、1つのECサイトを「多言語」「多通貨」で運営できます。サーバの処理能力が許す限り、サイトを増やして運営できます。
また、サイトごとに異なる商品カテゴリツリーを設定して商品を展開できます。
「Magento」の有償版「Magento Commerce」
「Magento」の有償版「Magento Commerce」
■概要
オープンソース版「Magento」の他に、有償版「Magento Commerce」が提供されています。
有償版「Magento Commerce」は、「Magento Open Source」をベースに開発されているもので、より多くの機能を備えています。
テクニカルサポートを必要とする大企業向けに設計されています。
■機能比較
オープンソース版「Magento」と有償版「Magento Commerce」における機能面での違いは、Edition比較ページで参照できます。
→Magento →Before you download, consider our cloud solution — Magento eCommerce
■オープンソース版に対する機能強化による対応
オープンソース版「Magento」と有償版「Magento Commerce」を比較すると、多くの機能差があります。
有償版「Magento Commerce」は豊富な機能やサービスが提供されますが、高価であるという課題もあります。
有償版「Magento Commerce」の機能を1~2つのみ使用する場合は、オープンソース版「Magento」に有償サードパーティ製機能拡張モジュールを導入することで、有償版と同等の機能を利用する選択肢もあります。
参考元サイト
- Magento →Magento Open Source
- GitHub →magento/magento2
- Wikipedia →Magento
- Principleworks →Magento Commerceにしかない機能・仕組み
- Principleworks →Magentoとは →Open Source
- MAGEBIT →Magento 2 Open Source vs Commerce
- カゴヤのサーバー研究室 →「Magento(マジェント)とは?」人気パッケージを実際使ってみる~インストール・日本語化~
- ECシステムの比較ブログ →ECのプロから見たMagento(マジェント)の評判と考察
- Magentoできるもん! →Magentoできるもん!サポートセンター
※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。
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