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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Apache Traffic Server

【OSS情報アーカイブ】Apache Traffic Server

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Apache Traffic Server」とは

基本情報

概要

Apache Traffic Server(アパッチ トラフィック サーバ)とは、高性能HTTPキャッシュプロキシサーバです。静的Webコンテンツをキャッシュすることで、ネットワーク効率化とパフォーマンス改善を行います。

基本説明

Apache Traffic Serverは、「企業コンテンツ配信」「インターネットサービスプロバイダ(ISP)」「バックボーンプロバイダ」などが持つ、利用可能な帯域幅を最大化させることを目的に設計されています。

主に、C/C++で実装されています。

経緯

・もともとは、Inktomiが開発していた商用製品「Inktomi Traffic Server」がベース
・2003年、Yahoo! Inc.がInktomiを買収
・2009年、Yahoo! Inc.が「Traffic Server」をApache Incubator projectに寄贈→オープンソース化
・Apacheトップレベルプロジェクトとして開発が進められている

主な特徴

主な機能

・キャッシュ機能
・セッション管理
・ロードバランシング
・認証
・ルーティング
・リクエストフィルタリング

主なポイント

・キャッシュ(ストレージ)処理が高速
・HTTP/1.1準拠
・早期からHTTP/2に対応
・イベント駆動によるI/O多重化方式
・「ディスク+RAM」の効率的キャッシュシステム
・階層的キャッシュサーバ構築

「Apache HTTP Server」とは全くの別物

名称に「Apache」とありますが「Apache HTTP Server」とは全くの別物です。

HTTPプロキシキャッシュ

頻繁にアクセスされるWebオブジェクト(ドキュメント/画像など)のコピーを保管し、リクエスト元に送信します。

キャッシュストレージ

Apache Traffic Serverのキャッシュは、URLと関連するヘッダにより、キャッシュオブジェクトをインデックスする「オブジェクトストア」と呼ばれる高速なオブジェクトデータベースで構成されています。

RAM キャッシュ

頻繁にアクセスされるWebオブジェクトのために「RAMキャッシュ」を使用できます。

「Split DNS」機能

「Split DNS」は、Apache Traffic Serverが使用するDNSサーバを指定できる機能です。名前検索オーバヘッド軽減用「Host DB」機能が実装されています。

「RAW Disk」機能

未フォーマットディスクドライブ「RAW Disk」をキャッシュコンテンツ保存領域に指定できます。各種オーバヘッドを除いた状態で使用できるため、処理速度維持とキャッシュ領域容量確保が可能です。特に、高速デバイス(SSDなど)を利用すると効果が高まります。

「Internet Cache Protocol(ICP)」対応

Apache Traffic Serverは、「Internet Cache Protocol(ICP)」に対応しています。

ICPは、同一peerに所属しているノード間で、キャッシュ状況を共有し、ノード全体として効率良くキャッシュを保持する仕組みです。

同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Squid」「nginx」「Varnish Cache」など。

導入事例

「Yahoo! Inc.」「LinkedIn」などで採用されています。

「Yahoo! JAPAN」でもHTTPアクセラレータとして活用されています。

ライセンス情報

Apache Traffic Serverのライセンスは「Apache License Version 2.0」です。このライセンスに従うことを条件として、ソースコードの改変と公開が許可されています。

ダウンロード

ダウンロードページ

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