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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Linux Mint

【OSS情報アーカイブ】Linux Mint

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Linux Mint」とは

概要

Linux Mint(リナックスミント)とは、Ubuntu/DebianベースのLinuxディストリビューションです。「洗練」「最新」「快適」なLinuxデスクトップ環境を提供することを目標としており、多くのソフトウェアと最新技術を使用できるようにして、誰にでも使いやすいLinuxシステムの提供を目指しています。

基本説明

Linux Mintは、デスクトップPCで使用するために設計された無料のLinuxベースOSで、デスクトップLinuxディストリビューションの中でも人気が高く、何百万もの人々によって使用されています。

「パワフル」「使いやすい」「モダン」「エレガント」「快適」なOSを作成することを目指しています。

Linux Mintは、ユーザーエクスペリエンス(使いやすさ)を重視しているため、Windowsユーザーが初めてLinuxに移行する場合の選択肢としておすすめできます。

オフィシャルサイト情報

■オフィシャルサイト

→linuxmint.com

■GitHub

→github.com →linuxmint

■主要開発元

Linux Mintは、LinuxMintプロジェクトが中心となり開発が進められています。

→linuxmint.com →teams

■ライセンス情報

Linux Mintは「GPLに基づいてソフトウェアのライセンスを取得しており、使用するコンポーネントの大部分はフリーでオープンソース」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→linuxmint.com →faq.php [→What about proprietary software?]

■ダウンロード

→linuxmint.com →download.php

■導入事例

Linux Mintは、「Windows」「macOS」「Ubuntu」に続いて、4番目に広く使われているデスクトップOSです。

同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Ubuntu」「Debian」など。

ユーザーエクスペリエンス重視

Linux Mintは、「快適で使いやすい」「難しい設定は不要」を重視して開発されており、ユーザーエクスペリエンス向上のために多くの工夫が組み込まれています。

Linux Mintは開発コミュニティが主導するLinuxディストリビューションです。

開発コミュニティは、ユーザーが各プロジェクトにフィードバックを送ることを奨励しており、LinuxMintの品質を一貫して向上させるために、ユーザーのアイデアが改善項目として使用されます。

3万以上のパッケージ

Linux Mintは、DebianとUbuntuに基づいて、ソフトウェアマネージャーから約3万以上のパッケージを利用できます。

高機能Officeスイート「LibreOffice」付属

Linux Mintには高機能Officeスイート「LibreOffice」が付属しています。

「Microsoft Office」とよく似たインターフェースを持ち、データ互換性もあります。

文書作成ソフト「Writer」、表計算ソフト「Calc」、プレゼンテーションソフト「Impress」などが含まれており、Officeアプリとして活用できます。

実用的アプリ

Officeスイートの他にも、多くの実用的アプリを利用できます。

・メディアプレーヤー「VLC」「Banshee」—DVD再生、音楽再生
・画像処理「Inkscape」「GIMP」—画像加工、イラスト作成、DTP(DeskTop Publishing)
・DAW(Digital Audio Workstation)ソフトウェア「Ardour」「Rosegarden」
・YAMAHA DX7エミュレータソフトシンセ「Hexer」 など

シンプルなソフトウェア管理

Linux Mintでは、統合ソフトウェア管理ツールを利用して、「欲しいソフト名を入力」や「ソフトウェアジャンルから目的のソフトウェアを探し出す」などによりインストールできます。

ソフトウェアのインストールや管理は、このソフトウェア管理ツールのみで実施できるため、Windowsのように「あちこちのサイトからダウンロードしてインストール」という手間をかける必要はありません。

高セキュリティ

Linux Mintは、「ソフトウェアアップデートアプローチ」「公式リポジトリからのソフトウェアインストール」「独自アップデートマネージャー」「Linuxアーキテクチャの堅牢性」などの特徴により、メンテナンスはほとんど必要としません。

「Windowsのようにアンチウイルスソフトウェアやアンチスパイウェアなどをインストール」する必要はなく、そのまま安心して利用できます。

ロングタームサポートリリース

Linux Mintは、5年間サポートされるロングタームサポート(LTS)リリースを提供しています。

「Linux Mint」のエディション

「Linux Mint」のデスクトップ別3エディション

Linux Mintは、デスクトップ別に3つのエディションに分かれています。

■①Cinnamonエディション

CinnamonエディションはCinnamonデスクトップを搭載しています。

Cinnamonデスクトップは、「高性能」「先進的」「モダン」「エキサイティング」をテーマとしています。

■②MATEエディション

MATEエディションはMATEデスクトップを搭載しています。

MATEデスクトップは「シンプル」「生産性」「成熟」「安定性」を特徴としており、低スペックPCでもサクサク動きます。

■③Xfceエディション

XfceエディションはXfceデスクトップを搭載しています。

Xfceデスクトップは、UNIXライクなオペレーティングシステム用の軽量デスクトップ環境です。

「魅力的なヴィジュアル」と「使い勝手の良さ」を保ちつつ、高速でシステムリソースの使用が少ないことを目指しています。

LMDE(Linux Mint Debian Edition)

■概要

LMDE(Linux Mint Debian Edition)は、LinuxMintのプロジェクトです。

LMDEは「Ubuntuを使用しない」「LinuxMintと可能な限り類似」を目指して開発されています。

パッケージベースはDebianによって提供され、「64ビット版」と「32ビット版」がリリースされています。

→linuxmint.com →download_lmde

「Linux Mint」の関連プロジェクト①Mintツール

概要

Mintツールは、LinuxMintプロジェクトが誕生した2006年頃に開発がスタートしました。

長年にわたり、新しいツールが追加され、ユーザーエクスペリエンスをより快適にしています。

→linuxmint-developer-guide.readthedocs.io →mint-tools

ツールリスト

・ライブラリ「mint-common」
・バックアップツール「mintbackup」
・ウィンドウマネージャー切り替えツール「mintdesktop」
・ドライバマネージャー「mintdrivers」
・ソフトウェアマネージャー「mintinstall」
・構成ツール「mintlocale」
・LinuxMint(MATEエディション)用メインアプリケーションメニュー「mintmenu」
・ドメインブロッカー「mintnanny」
・システムレポートツール「mintreport」
・ソフトウェアソース設定ツール「mintsources」
・USBツール「mintstick」
・コアシステム「mintsystem」
・アップデートマネージャー「mintupdate」
・アップロードマネージャー「mintupload」
・ウェルカム画面「mintwelcome」

「Linux Mint」の関連プロジェクト②Cinnamonデスクトップ環境

概要

Cinnamonデスクトップ環境は、大規模開発プロジェクトとして進められています。

→linuxmint-developer-guide.readthedocs.io →cinnamon

開発経緯

■GNOME2が使用停止に

2006年~2010年:LinuxMintのメインデスクトップ環境はGNOME2であり、安定していて人気がありました。

2011年:GNOMEチームがGNOME3をリリースした結果、GNOME2はLinuxMintで使用できなくなりました。

■2つの新プロジェクト開始

「MATE」プロジェクト

「MATE」プロジェクトの目標は、GNOME2の名前を変更して再パッケージ化し、以前と同じように使えるようにすることにありました。

「MGSE」プロジェクト

「MGSE」プロジェクトの目標は、GNOME3の拡張機能を開発し、GNOME2で利用できていた機能を追加することにありました。

■「Linux Mint 12」時代

Linux Mint 12には「MATE」と「GNOME3+MGSE」の両方が付属しています。

その後、MATEは安定し、MGSEはCinnamonと呼ばれるGNOME3のフォークになりました。

■「Linux Mint 13」時代

Linux Mint 13では、「Cinnamonエディション」と「MATEエディション」でリリースされています。

主要ライブラリ

■シナモンメニュー

シナモンメニューは、デスクトップアプリケーションのセットを監視するためのユーティリティ機能を提供します。

アプリケーションがPCにインストールまたは削除されるたびにデータ同期を維持できます。

■シナモンデスクトップ

シナモンデスクトップは、他のCinnamonコンポーネントで使用されるユーティリティライブラリと設定のセットです。

■ウィンドウ管理ライブラリ「マフィン」

マフィン(libmuffin)はウィンドウ管理ライブラリです。

■JavaScriptインタープリタ「CJS」

CJSはシナモンのJavaScriptインタープリタです。

MozJS(MozillaのSpiderMonkey)を使用してGObjectを操作し、その言語を使用して各ライブラリと対話することを可能にします。

「Linux Mint」の関連プロジェクト③GTKデスクトップ環境向け開発環境「XApps」

概要

「X-Apps」プロジェクトは、従来のGTKデスクトップ環境向けの汎用アプリケーションを作成するために2016年に開始されました。

→linuxmint-developer-guide.readthedocs.io →xapps

■開発目的

・特定の環境の外部で適切に統合されなくなったアプリケーションを置き換える
・デスクトップ環境に同じコアアプリケーションのセットを提供
・アプリケーション保守を保証
・複数デスクトップ環境にメリットをもたらす

■3エディションに対応

Linux Mintの3エディションはすべて、同じXAppsライブラリとアプリケーションが付属しています。

XAppsアプリリスト

・XAppsライブラリ「libxapp」
・追加機能提供用Pythonライブラリ「python-xapp」
・テキストエディタ「xed」
・画像ビューア「xviewer」
・メディアプレーヤー「xplayer」
・ドキュメントリーダー「xreader」
・写真管理アプリ「pix」
・Bluetoothフロントエンド「blueberry」
・ログイン画面「slick-greeter」
・LightDMおよびslick-greeterセットアップ構成ツール「lightdm」

参考元サイト

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

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