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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】CVS

【OSS情報アーカイブ】CVS

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「CVS」とは

基本情報

概要

CVS(シーブイエス)(Concurrent Version System)とは、テキストファイルの変更履歴を管理する、オープンソースのバージョン管理アプリケーションソフトウェアです。

ソフトウェア開発の現場などで、同じソースコードを複数名が更新を加えながら開発を行う場合、何も管理せずに各個人が勝手に更新を加えると、他の人が修正した部分を上書きして、修正前の状態にしてしまうなどの不具合が起きてしまいます。そこで、CVSのようなファイルの変更履歴を管理するバージョン管理システムが必要とされ開発されました。

CVSを使用すれば、同時に複数の開発者が同じファイルを編集しても、内容の同一性を保つことができます。編集した内容が競合していなければ、両方の変更部分を合わせて、自動的に統合(マージ)できます。また、複数の開発者が同じ部分に変更を加えて競合が発生しても、その部分を確認して、どの変更を採用するか選択して、差分を吸収して1つに統合することができます。

変更者、変更理由などの変更履歴情報を登録・参照できます。その変更履歴を参照して、ある時点の元のバージョンに復旧することもできます。

通常、CVSサーバを準備してファイルの共有をします。CVSサーバにアクセスするCVSクライアントアプリケーションは、コマンドライン版、GUI版、統合開発環境用プラグインなど、多数作成されています。

他の多くのオープンソースソフトウェアに、CVSが取り込まれて、採用されています。

ソフトウェア開発のソースコードだけではなく、WebサイトのHTMLファイルの変更管理などにも利用できます。

ただ、CVSには、「ファイル名の変更削除、ディレクトリ名の変更削除をうまく扱えない」、「扱える文字コードに制限がある」、「個々のファイル履歴は分かるが、全体の変更履歴が見えにくい」、「バイナリファイルの扱いが苦手」などの弱点があり、最近は、CVSの弱点を改善し、脆弱性対応や機能拡張されている新しいバージョン管理ツールに移行するプロジェクトが増えているようです。

主な機能

【インポート】
リポジトリ(バージョン管理を行うファイルやバージョン制御の管理ファイルを格納する領域)に、原本ファイルを登録します。

【チェックアウト】
リポジトリから更新対象ファイル群を取り出します。

【チェックイン】
更新したファイル群をリポジトリに登録します。

主な特徴

【ディスクスペースを節約】
各バージョンのファイル全体を保存するのではなく、変更前と変更後の差分情報のみを保存する仕組みになっているため、ディスクスペースを節約できます。

【モジュール管理】
モジュール(複数のファイルを含む作業のひとまとまり)単位で、チェックアウト(ファイル取り出し)やチェックイン(ファイル登録)を行うことができます。

【バージョン分岐】
あるバージョンのファイルに対して別々の変更を加えて、バージョンを分岐させることも可能です。

同様製品(概要情報)

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

商用製品:Microsoft「Team Foundation Server」など。

オープンソース製品:「git」、「Subversion」など。

ライセンス情報

CVSのライセンスは、「GPL」ライセンスです。このライセンスに従うことを条件として、ソースコードの改変と公開が許可されています。

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