マジセミドライブ

ウェビナー関連のニュースやITサービス&ツールの最新情報を随時配信します。

OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Apache Ant

【OSS情報アーカイブ】Apache Ant

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Apache Ant」とは

基本情報

概要

Apache Ant(アパッチ アント)とは、ビルドツールです。複雑なコンパイル作業を自動化します。「XML記述」「Javaベースであるためプラットフォームに依存しない」などの特徴があります。

基本説明

Java実装Webアプリケーションを実行するために必要な「コンパイル→パッケージング→ デプロイ」の一連の作業を記述しておき、Javaの機能を用いて、コマンド一発で実行するためのツールです。

Ant自体はJavaで実装されていて、Java版「GNU make」といえるものです。OSなど特定の環境に依存しにくい特徴があります。

経緯

「Ant」は「Another Neat Tool」の略とされています。

もともと「Apache Tomcat」ビルド用に開発されました。

主な特徴

複雑なコンパイルプロセスを簡略化

ビルド手順(コンパイル/jarファイル作成など)を形式化できるため、複雑なビルド手順を自動化できます。

簡単なビルドコマンドでコンパイルできる場合(ソースファイルが1つしかなく、javacコマンドを1回実行するだけでコンパイル可能な場合など)は、逆に作業負荷が増えます。ビルドプロセスが複雑な場面において効果を発揮します。

処理プロセスのグループ化

ターゲットとして処理をまとめることができます。例えば「javacタスク」と「native2asciiタスク」をまとめてコンパイルターゲットにできます。ターゲットごとに必要とされる処理のみを選択して実行可能です。

また、ディレクトリ内の全ファイルを処理対象にできます。

依存関係解決

「jarファイル作成の前に、ソースがコンパイルされている必要がある」などの依存関係を自動解決できます。このような依存関係について意識する必要がなくなります。

インクリメンタルビルド

ビルド処理を行うタスクは、タイムスタンプを調べて処理が必要なファイルのみ処理します。

タスクをXMLで記述

複雑なタスク(ビルドルール)をXMLで分かりやすく記述できます。

用意されているAntプラグインを利用して、パラメータ指定のみでパッケージング/デプロイなどの処理を実現します。

Antが提供しているAPIを使用して、Javaでタスクの独自開発も行えます。

XMLでビルド内容が記述されているため、同一のビルドファイルでマルチプラットフォーム対応できます。

豊富なJava開発ツールに対応

各種Java開発ツール(javac/ja/rmic/war/native2asciiなど)に対応しています。また、JavaBeansからEJBを生成するxdoclet/vdocletなどからもタスクが提供されています。

IDE連携

統合開発環境「Eclipse」は、Antプラグインを標準搭載しています。

.NET Frameworkサポート

「IKVM.NETプロジェクト」および「Monoプロジェクト」により、「Ant task for IKVMC」として.NET Frameworkでの利用も促進されています。

同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Bazel」「Maven」「Gradle」など。

ライセンス情報

Apache Antのライセンスは「Apacheライセンス」です。このライセンスに従うことを条件として、ソースコードの改変と公開が許可されています。

ダウンロード

ダウンロードページ

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

この記事のタグ一覧

おすすめの記事

【デジタル寺田の3分用語解説】「 SAP 2027問題 」とは?⏳

デジタル寺田の3分用語解説

2024.10.07

【デジタル寺田の3分用語解説】「 SAP 2027問題 」とは?⏳

「 SAP 2027問題 」とは、「SAP ERP 6.0」が2027年末でサポート終了する問題です。セキュリティリスクを避けるため、早期に新システムへの移行が必要です。移行は業務プロセスの見直し、効率化のチャンスにもなります。新しい技術を積極的に導入し、挑戦していくことが成功の鍵となります。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 人的資本経営 」とは?🧑‍💼

デジタル寺田の3分用語解説

2024.10.08

【デジタル寺田の3分用語解説】「 人的資本経営 」とは?🧑‍💼

「 人的資本経営 」は、企業が従業員のスキルや経験、意欲を高めるために投資を行い、長期的な企業価値の向上を目指す経営手法です。本記事では、人的資本経営の意義やその具体的な取り組みについて分かりやすく解説します。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 ASM 」とは?🧩

デジタル寺田の3分用語解説

2024.10.07

【デジタル寺田の3分用語解説】「 ASM 」とは?🧩

「 ASM 」(アタックサーフェースマネジメント)は、システムに存在する脆弱性や攻撃の入り口を可視化し、管理することでリスクを特定し、対策を講じる手法です。攻撃者がシステムに侵入するために利用できる潜在的な脆弱性を理解し、適切な対策を取ることが、セキュリティ対策の第一歩となります。