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OSS情報
2020.01.01
【OSS情報アーカイブ】Blender


※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。
コンテンツ
「Blender」とは
「Blender」基本情報
■概要
Blender(ブレンダー)とは、3DCGアニメーション作成用グラフィックアプリケーションスイートです。
「3Dモデル作成」「レンダリング」「アニメーション」など非常に多数の機能を搭載しています。
■基本説明
Blenderは、非常に多機能で高機能な3次元コンピュータグラフィックスソフトウェアです。
「3Dモデリングパイプライン」「リギング」「アニメーション」「物理シミュレーション」「レンダリング」「合成」「モーショントラッキング」「ビデオ編集」「ゲーム作成」など、非常に多数のグラフィック関連機能をサポートしています。
■主要開発元「Blender Foundation」
Blender Foundationは、blender.orgのプロジェクトをサポートし促進するために設立されたオランダの公益企業です。
プロジェクトには、世界中から、ITエンジニア、科学者、学生、VFXエキスパート、アニメーター、ゲームアーティストなどが多数参加しています。
「アーティストや小規模チームのための、オープンソースの完全な3D作成パイプライン構築」を目標に開発が続けられており、世界中の多くのユーザーに利用されています。
■経緯
・1998年:初版リリース
■ユースケース
Blenderは、統一されたパイプラインと反応性の高い開発プロセスを利用でき、個人および小規模スタジオでの利用に向いています。
・アニメーション映画
・視覚効果
・アート
・3Dプリントモデル
・インタラクティブ3Dアプリケーション
・ビデオゲーム作成 など
■オフィシャルサイト情報
オフィシャルサイト
→Blender(blender.org – Home of the Blender project – Free and Open 3D Creation Software)
ライセンス情報
Blenderのライセンスは「GNU General Public License」です。
詳細について、こちらを参照ください。
→Blender →About →License
動作環境
Blenderはクロスプラットフォームで以下に対応しています。
・Linux
・Windows
・macOS
・Steam
インターフェースは、全プラットフォームで一貫した操作性を提供します。
ダウンロード
■同様製品
同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。
オープンソース製品:「OpenToonz」など。
「Blender」の主な特徴
■プロダクションレンダリングエンジン「Cycles」
Cyclesは、パワフルでリアルな描画を可能にするパストレースレンダリングエンジンで、リアルなレンダリング機能を提供します。
Cyclesは、多くのプロダクション機能をサポートしながら、インタラクティブで使いやすいように設計されています。
GPUレンダリング
Cyclesは、レンダリング時間短縮に役立つGPUレンダリングをサポートしています。
次の2つのGPUレンダリングモードがあります。
・CUDA—NVIDIAグラフィックスカードに推奨
・OpenCL—AMDグラフィックスカードに推奨
複数GPUもサポートしておりレンダリングファームの作成に使用できます。複数GPU使用時でも、各GPUは専用のメモリにのみアクセスします。
その他の特徴
・リアルタイムビューポートプレビュー
・PBRシェーダー
・HDR照明サポート
・VRレンダリングサポート
・カスタマイズ用ノードサポート
・物理シェーダ(ガラス/半透明/SSSなど)
・シェーダコーディング用オープンシェーピング言語(OSL)のサポート
・複数重要度サンプリングによる単一方向パストレース
・SIMDアクセラレーションによるマルチコアCPUレンダリング
・CPUとGPU用の統合レンダリングカーネル
■3Dゲームエンジン搭載
Blenderには「ゲームエンジン」も搭載されており、Blenderのみで3Dゲームを作成できます。
Pythonスクリプトなどを利用することにより、インタラクティブコンテンツを制作できます。
主なポイント
・ゲームロジックの作成/コーディング
・PythonスクリプトAPI
・OpenGL TMダイナミックライティング機能
・トゥーンシェーディング機能
・アニメーションマテリアル機能
・ノーマル/パララックスマッピング機能
・3D空間オーディオ—OpenAL
・ゲーム再生—コンパイル/前処理は不要
・モデルエクスポート—サードパーティ製ゲームエンジンに移植 など
■Python制御インターフェース(Python API)
BlenderはPython制御インターフェース(Python API)を備えています。
APIを使用して、さまざまな操作を行えます。
・レイアウト/色/サイズ/フォント調整
・インターフェースカスタマイズ
・高解像度/網膜スクリーンのサポート
・独自ツール/アドオン作成
・OpenGLビューポート描画
・BlenderのRenderAPI接続 など
■拡張機能(アドオン)
Blenderには豊富な拡張機能が用意されています。
・ジェネレーター—木/地形/アイビー/雲
・破壊オブジェクト
・3D印刷ツールボックス
・メタリギングシステム調整
・フォーマット互換(AfterEffects、DirectX、Unreal Game Engine) など
開発コミュニティが作成した多くのアドオンを利用できる他に、Python APIを使用して独自アドオンを作成できます。
■タイルドウィンドウシステム「Blenderウィンドウ」
Blender GUIは、基盤となるプラットフォームが提供する1つ以上のウィンドウの上に独自のタイルドウィンドウシステムを構築します。1つのプラットフォームウィンドウは、任意のタイプのBlenderの「ビュー」「セクション」「サブセクション」に分かれています。
ユーザーは、それらのBlenderウィンドウの複数のレイアウトを定義してカスタマイズを行えます。「メニューからの選択」や「キーボードショートカット」を使用して素早く切り替え、必要なアクションを実行できます。
「Blender」のファイル形式
「Blender」のファイル形式
■「.blend」ファイル
Blenderは、複数のシーンなどを単一のファイル(.blendファイル)にまとめることができる内部ファイルシステムを備えています。
保存可能なコンテンツ
・アニメーション全体のすべてのシーン
・オブジェクト
・マテリアル
・テクスチャ
・サウンド
・画像
・ポストプロダクションエフェクト など
■サポートファイルフォーマット
Blenderは、多くのファイルフォーマットに対応しています。
インポート/エクスポート機能などの連携機能により、他の3Dツールとの相互運用を可能にします。
3Dファイルフォーマット
・3D Studio(3DS)
・Filmbox(FBX)
・Autodesk(DXF)
・SVG
・STL(3D印刷用)
・VRML
・X3D など
画像ファイルフォーマット
・JPEG/JPEG2000
・PNG
・TARGA
・OpenEXR
・DPX など
ビデオファイルフォーマット
・AVI
・MPEG
・Quicktime など
「Blender」の主な機能
「Blender」の主な機能
Blenderは、以下のように、3Dグラフィックス作成パイプライン全体をサポートする豊富な機能を備えています。
■モデリング機能
Blenderには、モデルの「作成」「変換」「編集」を高速に行える包括的なモデル作成ツールが用意されています。
主なポイント
・N-Gon(N多角形)サポート
・エッジスライド/インセット/グリッド/ブリッジの塗りつぶし
・マルチ解像度—ダイナミック細区分
・3Dペイント—模様付きブラシ、マスキング
・UVアンラッピング
・彫刻機能
・キーボードショートカット
・Pythonスクリプト—カスタムツールとアドオン用
■アニメーション機能
Blenderのアニメーション機能により、「シンプルなキーフレーム」でも「複雑なウォークサイクル」でも、アーティストは静止画からアニメーションを作成できます。
Blenderは、数多くの「短編映画広告」「テレビシリーズ」「長編映画」などで使用されています。
アニメーションツールセット
アニメーションツールセットは次の機能を提供します。
・パスに沿った自動歩行サイクル
・キャラクターアニメーションポーズエディター
・独立した動きのための非線形アニメーション
・高速ポーズ用のIKフォワード/インバースキネマティクス
・サウンド同期 など
リギング機能
「リギング」とは「3DCGモデルに対してアニメーションをつけるための設定を施す工程」を意味します。
Blenderでは、効率的なリギングを行うための各種機能を提供します。
・エンベロープ+スケルトン+自動スキニング
・ウェイトペイント
・ミラー機能
・Bスプライン補間骨
・曲線エディタ+ドープシート
・カスタムボーンシェイプ
・サウンドの同期 など
■物理シミュレーション機能
物理シミュレーションを利用できます。
・煙&火—炎とシーンの相互作用で煙をあおる
・流体—現実的な水と流体のシミュレーション
・髪—風に吹き付けられ相互作用する髪の毛
・布—現実的な布シミュレーション
・剛体—任意のオブジェクトを破壊可能かつ衝突可能に
・パーティクル—雨、火花、破片 など
■ビデオ編集機能
Blenderにはビデオシーケンスエディタが内蔵されています。
ビデオエディタを使用すると、「ビデオカット」「スプライシング」「ビデオマスキング」などの複雑なタスクを実行できます。
■VFX(視覚効果)機能
「合成機能」や「モーショントラッキング機能」を利用して、さまざまな視覚効果を演出できます。
■WebGLオーサリング機能
オープンソースのWebGLフレームワーク「Blend4Web」を使用すると、「グラフィック」+「アニメーション」+「サウンド」+「物理シミュレーション」などのBlenderシーン全体を標準のWebブラウザで動作させることができます。
■オフィシャルドキュメント
Blenderは、非常に多くの機能を搭載しており、既存機能強化や機能追加も頻繁に行われています。
詳細については、チュートリアルやリファレンスマニュアルを参照ください。
【リファレンスマニュアル】→Blender →Docs →Blender Reference Manual
参考元サイト
※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。
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