セミナーを自社開催する際に、多くの企業がつまずく「集客」。今回はそんなセミナーの集客方法を改善したい担当者がチェックするべき「10のポイント」を解説します。
具体的な改善策も紹介していくため、ぜひ集客の参考にしてみてください。
1.テーマの企画
セミナーの集客が上手くいかないときは、まず「テーマ設定は適切か?」をチェックしましょう。テーマ設定にミスがあると、企画や訴求メッセージ、参加者とのコミュニケーションにもズレが生じて成果につながりません。
ポイントは参加者の視点から見たとき、興味を引けるテーマになっているか。テーマ自体に引きがあるセミナーは申込数を伸ばしやすくなります。
そのため、打ち立てるべきテーマはセミナーを開催する目的で異なります。
自社や自社の商品・サービスを紹介するセミナーは、すでに接点がある検討層を集めるのに適した企画。自社を知らない顧客や、現時点で商品・サービスの必要性を感じていない顧客の集客には不向きです。
新規顧客に引きがあるテーマを考える際には、業界特有の課題・ニーズや、最新のトレンドに着目しましょう。ターゲット層が能動的に情報を取りに行きたいと思うようなテーマであれば、多くの集客が期待できます。
2.企画内容
テーマが決まったら、企画内容をさらに具体化しましょう。
ここで考慮したいのは、参加者が抱える「悩み」を、「テーマ」にうまく絡めることです。悩みは潜在的なものではなく、すでに参加者が自覚して「解決したい」と考えているものを設定すると、集客につながりやすくなります。
知識だけでなく、実務ですぐに使える知見や具体的なノウハウなど、問題解決に役立つ情報を提供することも重要。課題解決型の企画を打ち立てられれば、訴求力が強く、顧客満足度の高いセミナーになります。
ただし、引きの強い企画は、すでに競合他社が何かしらのコンテンツを展開している場合も少なくありません。類似のセミナーを調査したうえで、自社独自の強みを活かせる切り口を提示することも大切です。
このタイミングでセミナーの形態も具体化しましょう。セミナーの形態は、会場に集客するリアルセミナーと、オンラインで完結するウェビナーの2種類です。
リアルセミナーは対面ならではの臨場感が魅力。参加者からの信頼や満足を獲得しやすく、エンゲージメント率が高くなる傾向にあります。
一方、ウェビナーのメリットは手軽さと気軽さでしょう。参加者はインターネット環境さえあれば、自宅からもオフィスからも参加が可能です。主催者側も手間とコストを最小限に抑えたうえで、多くの集客を実現できます。
3.ターゲット
テーマ・企画内容の最適化が難しいときは、ターゲット設定に問題があるかもしれません。
ターゲットは実際の顧客層を意識しながら、具体的な1人の人物像がイメージできるまで掘り下げましょう。ピンポイントの課題・ニーズが把握しやすくなり、より訴求力の高いメッセージを作成することが可能。結果として集客力アップに役立ちます。
また、ターゲット像が明確になっているほど利用メディアの予想が立てやすくなるため、集客手法の選択もスムーズです。セミナーの開催日時も、より参加しやすいスケジュールを考えられるようになるでしょう。
具体的には悩みや関心事に加えて、年齢・性別・業界業種・部門・役職・勤務地・居住地・趣味・利用メディア・知識レベルなどを項目ごとに具体化していきます。
イメージがしにくいときは、顧客への理解が不足しているかもしれません。既存顧客のデータ分析や、顧客へのインタビュー、営業へのヒアリングなどを通じて、ターゲット層の情報を集めるのも一案です。
4.受講メリット
セミナーのタイトル設定や告知で大事なのは、受講メリットの訴求。
参加することで「どのような悩みの解決ができるのか」「どのような成果につながるのか」をわかりやすく提示しましょう。テーマや企画と同じく、参加者視点で提供価値やベネフィットを伝えることが重要になります。
とくに受講前後に期待できる変化を数字で伝えると、期待感を高めることができ効果的です。セミナーで対象としている人物像や、注目度の高いキーワードも興味を引くのに役立ちます。ただし、セミナーの実情に見合わない過剰な表現は、企業の信頼を損なう可能性があるため注意が必要です。
さらに、参加者が喜ぶ特典を用意すると、集客効果をより向上することが可能。効果的な特典としては、たとえばセミナーで使用した資料や、セミナーの動画、業界レポート、サービス割引などが挙げられるでしょう。