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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Bacula

【OSS情報アーカイブ】Bacula

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Bacula」とは

「Bacula」基本情報

■概要

Bacula(バキュラ)とは、オープンソースのバックアップ&リカバリソリューションです。複数OSが混在する異種ネットワークでのバックアップも可能であるため、エンタープライズレベルの統合的なバックアップシステムを構築できます。

■基本説明

Baculaは、ネットワーク全体のさまざまな種類のコンピュータOSに対応し、サーバおよびクライアントに対するデータの「バックアップ」「復元(リカバリ)」「データ検証」を統合的に管理できます。

Baculaは、サーバ/クライアントベースのバックアップ機能を提供します。サーバ機能は1台のコンピュータ上で動作し、ネットワーク上のすべてのクライアントデータについてテープやディスクを含むさまざまな種類のストレージデバイスにバックアップできます。

Baculaは「高度なストレージ管理機能」や「紛失/破損ファイルの検索および回復機能」など豊富な機能を備えているにもかかわらず、非常に使い勝手が良い点が特徴で、世界中で多くの導入実績を持ちます。

■経緯

・2000年:初版リリース

■オフィシャルサイト情報

オフィシャルサイト

→Bacula(Open Source Backup, Enterprise ready, Network Backup Tool for Linux, Unix, Mac, and Windows)

ライセンス情報

Baculaのライセンスは「Affero GNU General Public License version 3」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→Bacula →Licenses

動作環境

Baculaバックアップクライアントは「Linux」「UNIX」「Windows」「Mac」などで動作します。

→Bacula →Supported Operating Systems

→Bacula →System Requirements

ダウンロード

→Bacula →Source Download Center

→Bacula →Binary Download Center

■同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Amanda」など。

「Bacula」の主な特徴

■バックアップタスクの自動化

Baculaは、システム管理者またはシステムオペレータの介入を必要とすることが多いバックアップタスクを自動化するように設計されています。

■スケーラブル

Baculaはクライアント/サーバ方式のモジュール化設計であるため、「小さな単一のコンピュータシステム」から「大規模ネットワーク上に配置された数百ものコンピュータシステム」までをサポートできるスケーラビリティを備えています。

■ディザスタリカバリ

Baculaは、基本的に「バックアップ」「リカバリ」「データ検証」を実行するソリューションであるため、完全な障害回復(ディザスタリカバリ)機能を提供するわけではありませんが、適切なディザスタリカバリ計画を立てることで、ディザスタリカバリに関する中心的な機能を提供できます。

ベアメタルリカバリ

「緊急起動ディスク(Bacula Rescueディスク)作成」かつ「ハードディスクのパーティション情報を保存」かつ「完全なBaculaバックアップを維持」している場合、システムをベアメタルから完全に復旧できます。

■サポートデバイス

Baculaはテープライブラリを含むさまざまなプロフェッショナルバックアップデバイスをサポートしています。

テープドライブ

Baculaは標準的なオペレーティングシステムコール(read、write、ioctlなど)を使用してテープドライブデバイスとのインターフェースを確立します。

「FreeBSD」「Linux」「Solaris」「Windows」などのSCSIテープドライバと完全に連携して動作します。

2010年以降の一般的なテープドライブは、bacula-sd.confファイルの標準のBacula Device仕様を使用してそのまま使用できます。

オートチェンジャー

Baculaは多くのオートチェンジャーデバイスでの動作が報告されています。

→Bacula →Supported Autochangers

「Bacula」のコンポーネント(サービス)

「Bacula」のコンポーネント(サービス)

Baculaは以下の主要なコンポーネント(サービス)で構成されています。

■統合管理ノード「Bacula Director」

「Bacula Director」は、Baculaのメインのサーバデーモンで、統合管理ノードとしてBaculaのすべての操作をスケジュールし指示します。

「Bacula Directorサービス」は、すべての「バックアップ」「リカバリ」「検証」「照合」「アーカイブ」などの操作を管理します。システム管理者がバックアップ処理をスケジュールすることで「Bacula Director」が実行します。

■インターフェース「Bacula Console」

「Bacula Console」は、システム管理者やオペレーターに「Bacula Directorとのインターフェース機能」を提供します。

以下の3種類のインターフェースが用意されています。

テキストベースコンソール

「テキストベースコンソール」は最もシンプルで、シェルウィンドウ(TTYインターフェース)で実行します。

さまざまなコマンドでBaculaを操作できます。

QTベースGUI

「QTベースGUI」は「GNOME GUIインターフェース」で、テキストベースコンソールのほとんどの機能を備えています。

wxWidgetsベースGUI

「wxWidgetsベースGUI」もテキストベースコンソールのほとんどの機能を備えています。

さらに「対話型ファイル復元機能」「表形式でのコマンド補完機能」「入力しているコマンドに関するヘルプ表示機能」などを備えています。

■クライアント用ファイル管理デーモン「Bacula File」

「Bacula File」は、バックアップ対象のクライアントコンピュータにインストールされて実行されるデーモンです。「ファイルサービス」「クライアントサービス」「クライアントプログラム」「エージェント」などとも呼ばれます。

「Bacula File」は、「Bacula Director」からの要求に応じて「ファイルの属性やデータを送信」するなどの各種操作を実行します。

ファイルデーモンは、バックアップ操作やリカバリ操作中にファイルの属性とデータを復元する必要があるため、「Bacula File」が実行されているオペレーティングシステム固有のファイルシステムに依存する部分も担当します。そのため「UNIX/Linux用ファイルデーモン」や「Windowsファイルデーモン」など、クライアントのオペレーティングシステム別に用意されています。

■ストレージ管理デーモン「Bacula Storage」

「Bacula Storage」は、ストレージデーモン(サービス)として、物理的なメディアまたはボリュームに対してファイル属性およびデータの「保存機能」や「リストア機能」を提供します。

「Bacula Storage」は、テープドライブなどのバックアップストレージデバイスが接続されているマシン上でデーモンとして動作し、ストレージデバイスに対する読み書き処理を担当します。

■カタログサービス

カタログサービスは、バックアップ処理に関連する各種情報をカタログとしてデータベース管理する機能を提供します。

カタログは、バックアップに関連するデータとして「クライアント情報」「ファイルボリューム」「ボリュームレコード」「ファイル情報」「ファイルインデックス」「バックアップジョブ」などを管理します。

このカタログサービス機能によって、システム管理者またはユーザーは「リストア対象ファイルを迅速に発見して復元できる」など、効率的なボリューム管理やリストア処理が可能です。また、カタログに保存された情報により「実行されたジョブ」「ジョブステータス」「バックアップされた各ファイルの重要な特性」などを把握できます。

Baculaは、カタログサービス用データベースとして「MySQL」「PostgreSQL」「SQLite」の3種類のデータベースをサポートしており、Bacula環境構築時にこれらからどれか1つを選択できます。

■監視サービス「Bacula Monitor」

「Bacula Monitor」により、システム管理者やユーザーは、「Bacula Director」「Bacula File」「Bacula Storage」などの現在の状態を監視できます。

「Bacula Monitor」は、「GNOME」「KDE」「FreeDesktop.org」規格をサポートする任意のウィンドウマネージャで動作します。

「Bacula」のWebGUIツール

「Bacula」のWebGUIツール

Baculaで利用できるWebGUIツールを紹介します。

■WebGUIツール「Baculum」

「Baculum」は、Baculaプロジェクトに追加されたWebベースインターフェースです。

Webツールであるためブラウザがあれば同じネットワーク内ならどこからでもアクセスできます。

→Bacula →Bacula Console and Operators Guide →Baculum API and Web GUI Tools

■WebGUIツール「Bacula-Web」

「Bacula-Web」は、「ジョブ」「プール」「ボリューム」「ジョブログ」「クライアント」など、Baculaインフラストラクチャに関する有用な情報を提供するWebベースのレポートおよび監視ツールです

「複数Baculaインスタンスの統合監視機能」「ダッシュボード機能」「ジョブレポート機能」「ユーザー認証機能」などを利用でき、効率的なBacula管理を実施できます。

GPL v 2.0ライセンスの条件の下でリリースされています。

https://www.bacula-web.org/

情報提供協力

このページは、株式会社サードウェアの協力により作成しました。

 

参考元サイト

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

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