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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Apache Mesos

【OSS情報アーカイブ】Apache Mesos

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Apache Mesos」とは

基本情報

概要

Apache Mesos(アパッチメソス)とは、クラスタリソースマネージャです。分散アプリケーション/分散フレームワークを複数のノード上で稼働させ、効率的なリソース分離/共有機能を提供します。

基本説明

複数の物理マシン/仮想マシンを1つのクラスタとして管理し、空いているマシンを探して、そこにリソースを割り当ててタスクを実行させます。分散システムにおけるkernelのような役割を担います。

リソースマネージャとしての機能は充実しており、効率的な動的リソース分配が可能です。汎用性も高く、クラスタの利用を効率化できます。

関連ツール「ZooKeeper」

「Zookeeper」は、クラスタにおけるジョブ実行調整を行います。

Mesosは、「複数あるマスタノードの中で、どのマスタノードをアクティブにしてクラスタに組み込むか」などの仕組みとして「Zookeeper」を利用します。

関連ツール「Marathon」

Mesosは、基本的に、「タスクを走らせる時点でリソースを割り当てて、完了したら解放する」という動きをします。

Webアプリのように常時起動させるようなアプリケーションを動かすためには別の仕組みが必要です。その機能を担当するのが「Marathon」です。

「Marathon」は、デーモンを実行させるサービスのような存在で、コンテナ起動/終了/設定管理機能を提供します。

関連ツール「Chronos」

「Chronos」は、cronのような存在で、Mesos上で動く各サービスの設定/開始/停止/エラー処理などの管理を行います。

主な特徴

クラスタ管理

Mesosは、複数ホストを1つの巨大マシンのように扱います。複数ホストのCPU/メモリ/ディスクを抽象化して、1つのリソースプールとして管理します。各ホストのリソース消費量に気を使う必要がなくなります。

以下のような環境に適しています。
・一度に大量リソースを必要とする処理(バッチ処理など)
・定期ジョブ実行
・スペックが異なるホストマシンが混在している環境

対障害性

Zookeeperにより、マスタノードを複数台のアクティブ/スタンバイ型のクラスタ構成にできます。

スケーラビリティ

10000ノード程度までスケールできます。

拡張性

「Scheduler」や「Executor」を自作して拡張できます。

タスク間アイソレーション

Linuxコンテナとタスク間の分離を行います。

リソーススケジューリング

CPU/メモリ/ディスク/ポートなどを対象としたマルチリソーススケジューリングが可能です。

開発言語(API)

開発言語して、C++/Java/Scala/Pythonなどを使用できます。アプリケーション開発用の「REST API」を使用します。

Web UI

WebUIでクラスタの状態を確認できます。

Docker on Mesos

Dockerコンテナをサポートしています。ホストOS上でマルチOS環境を実現でき、ホストのリソース消費量に応じて、効率的にDockerコンテナを配置します。

同様製品(概要情報)

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Kubernetes」など。

導入事例

Twitter、Airbnb、Apple(Siriのバックエンド)などでの採用実績があります。

ライセンス情報

Apache Mesosのライセンスは、「Apache License 2.0」です。このライセンスに従うことを条件として、ソースコードの改変と公開が許可されています。

ダウンロード

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