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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】CephFS

【OSS情報アーカイブ】CephFS

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「CephFS」とは

基本情報

概要

CephFS(セフエフエス)とは、分散ファイルシステムです。分散マルチプロトコルストレージシステム「Ceph」のストレージクラスタで使用されます。

「Ceph」とは

「Ceph」とは、分散マルチプロトコルストレージシステムです。
→OSS情報 →Ceph

基本説明

「CephFS」は、分散ストレージシステム「Ceph」のストレージクラスタで使用される分散ファイルシステムです。

ストレージプール上の仮想的ファイルシステムを複数のサーバから同時にマウントしてアクセスできます。

主な特徴

ファイルシステムのオブジェクト化

一般的なファイルシステムでは、ディレクトリツリー構造を管理する「メタデータ領域」と、実際のファイルを格納する「データ領域」が必要です。CephFSでは、これらを両方とも、Cephストレージクラスタ「RADOS」上のオブジェクトとして保存します。

この構造により、POSIX準拠ファイルシステムとして、複数クライアントが同一のファイルシステムを同時利用できます。

ファイル整合性保持機構「メタデータサーバ」

複数のクライアントが同時にデータ読み書きを行うと、ファイルの整合性が保たれなくなります。それを回避するために、メタデータについては、専用の「メタデータサーバ(MDS)」を経由してアクセスします。

MDSは、RADOS上のメタデータをメモリ上に読み込んでおき、必要な情報をクライアントに返します。

クライアントがファイルを変更する場合は、事前にメタデータサーバに変更用ジャーナルを書き込みます。この手順により、複数クライアントからの書き込み順序を制御して、同時書き込みを起因とするファイル破損を防止します。

メタデータサーバ並列処理

MDS処理がボトルネックにならないように、複数のMDSが並列処理で動作します。ディレクトリツリー全体を分割して、それぞれのブロックをそれぞれのMDSが担当します。

ブロック分割は動的に行われます。アクセス頻度の高い領域については、MDS担当範囲がより細かくブロック分割されます。MDSが障害で停止した場合、該当のMDSが担当していた領域は、他のMDSに割り当てられます。

アクセス性能を向上するために、MDSには、なるべく多くのメモリを割り当てることが推奨されています。

POSIXアクセス制御リスト(ACL)

CephFSは、POSIXアクセス制御リスト(ACL)をサポートしています。

クォータ機能

システム内の任意のディレクトリに対してクォータ設定を行えます。バイト数、または、ディレクトリ階層内ファイル数を制限できます。

Linux対応

CephFSにアクセスするためには、対応するカーネルモジュールが必要です。

このモジュールは、すでに、Linuxカーネルの標準モジュールとして採用されているため、最近のLinuxディストリビューションであれば、特別な追加設定なしで、CephFSをマウントして利用できます。

ライセンス情報

CephFSのライセンスは「GPL2/LGPL2.1」です。このライセンスに従うことを条件として、ソースコードの改変と公開が許可されています。

ダウンロード

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