「せっかく良い企画を作ったのに、申し込みが入らない」「集客の投資対効果を最適化したい」
BtoB企業のセミナー企画・運営担当者様は、このような悩みや不安を抱えていませんか?
BtoBマーケティングにおいて、セミナーやウェビナーはリード(見込み顧客)獲得の有力な手法です。ただし、やみくもに告知を出してもターゲットとなる決裁者や担当者には届きません。ターゲットに合わせて最適な集客チャネルを選定する戦略が不可欠です。
本記事では、主要なセミナー集客方法を「メリット・コスト・難易度」の3軸で徹底比較します。
BtoBセミナー・ウェビナーの集客方法はターゲットと社内リソースで選ぶ
セミナーの集客手法は、ターゲットや自社のリソース(予算・人員)に合わせて選びましょう。
BtoBの顧客は、課題解決のための情報を能動的に探している層もいれば、潜在的な課題にまだ気づいていない層もいます。ターゲットがどの段階にいるかによって、告知に使用する最適な手法は以下のように異なります。
- 顕在層:検索エンジンや比較サイトで情報を探す(SEO、ポータルサイトが有効)
- 潜在層:SNSや広告で偶然目にした情報に反応する(SNS、Web広告が有効)
- 既存リード:過去の接点から再アプローチを待っている(メルマガが有効)
また、無料だからコストパフォーマンスが良いとも限りません。社内メンバーに膨大な工数(時間的コスト)がかかればトータルコストは高くなります。予算と人員のバランスを見ながら、最も投資対効果(ROI)が高い手法を選択しましょう。
【比較一覧】セミナー集客方法9選のメリット・コスト・難易度チャート
代表的な集客チャネルの特徴を一覧表にまとめました。まずは全体像を把握し、自社の現状に合う手法の見当をつけてください。
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集客方法
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コスト(金銭)
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難易度(スキル、内製可否)
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メリット・特長
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1.ハウスリスト(メルマガ)
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低
ツール費:数円/1通
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低~中
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既存リストへの確実な訴求
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2.SNS活用
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無料~低
人件費:約10万~50万円/月
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中
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拡散力と潜在層へのリーチ
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3.SEO(ブログ)
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中
制作費:数千~数十万円 運営費:数万円/月
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高
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検索流入による資産化
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4.プレスリリース
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低
配信サービス利用料:数万~十数万円
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中
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社会的信頼と認知拡大
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5.Web広告
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中~高
数万~数十万円/月
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高
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短期集中での大量露出
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6.ポータルサイト
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無料~中
数千円/月
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低
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意欲の高い層へアプローチ
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7.テレアポ
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高
外注費:50万~90万円
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高
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決裁者への直接訴求
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8.チラシ・DM
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高
数百~数千円/1通
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中
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手元に残る物理的アプローチ
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9.集客代行
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中~高
固定報酬または成果報酬
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低
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成果の確実性と工数削減
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次章からは各手法を「無料・自社リソース」「有料・広告」「プッシュ型・オフライン」「代行・アウトソース」に分類し、詳細と投資対効果を高める運用のポイントを解説します。
【無料・自社リソース】手軽に始められる集客方法
社内の資産や無料ツールを活用して、コストを抑えながら集客する手法です。予算を割かず手軽に始められることが利点ですが、一定の社内リソースが必要です。
1.ハウスリストへのメール配信(メルマガ)
メルマガ配信は名刺交換や過去の問い合わせで得た顧客リスト(ハウスリスト)を活用した、コストパフォーマンスに優れる集客手法です。
【メリット】
- 既存の接点があるため高いCV率が期待できる
- 低コストでもっとも興味の高そうな層へアプローチ可能
- 継続的な有益情報の提供により顧客エンゲージメントを高められる
【コスト】
- 初期費用:配信ツールの月額料金のみ
- 1通あたりの配信コスト:数円程度
【難易度・低~中】
- リストの質・数が成果を左右
- 配信設計・件名改善など最低限の運用スキルは必要
【運用のポイント】
- リストのセグメント
全件一斉配信ではなく、セミナーのテーマに関心がありそうな業種・職種・役職でリストを絞り込む。
- タイトルの作成
開封率は件名で決まるため「【無料セミナー】〇〇について」よりも「なぜ〇〇は失敗するのか?3つの解決策を公開」など、ベネフィットが伝わる件名にする。
- タイミング
開催の3週間前、1週間前、前日など、複数回にわけてリマインドを送る。
2.SNS活用(X/Facebook/LinkedIn)
SNS運用はLinkedInやTwitterなどを活用し、フォロワーとの継続的な関係構築を通じて集客する手法です。拡散性とブランディング効果を同時に狙う中長期的なマーケティング戦略の一つでもあります。
【メリット】
- 広告費をかけずに新規層や潜在的なニーズをもつ層へ情報を届けられる
- 決裁者層と直接つながれる可能性がある
- FacebookやLinkedInは実名登録制のため、BtoBビジネスとの親和性が高い
【コスト】
- 人件費:月額約10~50万円)
- SNS管理ツールの利用料:月額数千~数万円程度
【難易度・中】
- 継続運用・コンテンツ企画力が必要
- 効果が出るまでに数カ月要し、属人化しやすい
【運用のポイント】
- シェアの依頼
担当者だけでなく、営業メンバーや役員にもシェアを依頼し、露出を増やす。
- ハッシュタグ活用
関連する業界用語やトレンドワードをハッシュタグに入れ、検索からの流入を狙う。
- スライドの一部公開
セミナー資料の図解を画像として添付し、視覚的な興味を喚起する。
3.オウンドメディア・ブログ(SEO対策)
オウンドメディアやブログでの記事公開は、検索エンジンからの流入を狙う手法です。セミナーのテーマに関連するキーワードで記事を書き、記事下部にセミナー申し込みへのバナーを設置します。
【メリット】
- 一度コンテンツを作成すれば、継続的に集客し続ける「資産」になる
- リードナーチャリングにも活用可能
- 能動的な検索者は参加意欲が高く良質なリードになりやすい
【コスト】
- コンテンツ制作費:数千~数十万円
- 運営費:月額数万円程度
【難易度・高】
- 効果が出るまでには3~1年程度かかることが多い
- SEO設計の専門的なノウハウや戦術、編集体制が必要
【運用のポイント】
- 課題解決記事の作成
ユーザーの悩みを解決する記事を制作し、信頼を獲得した上でセミナーへ誘導する。
- セミナーレポートの公開
過去の開催レポートを公開し、セミナーの雰囲気を伝えるのも有効。
4.プレスリリース配信
プレスリリース配信を活用し、メディア向けに情報を発信します。新製品発表や大規模なカンファレンスだけでなく、独自の調査結果発表や、社会性の高いテーマを扱うセミナーであれば掲載されるチャンスがあります。
【メリット】
- 大手メディアやニュースサイトへの転載による信頼性向上
- 新規見込み客への認知度向上
- 被リンク獲得によるSEO効果(ドメインパワー向上)
- 新サービス、調査データ系セミナーとの相性が良い
【コスト】
※記者クラブ等への直接送付なら無料
【難易度・中】
- タイトル設計、ネタ設計(話題性)が掲載可否を左右する
【運用のポイント】
- PR TIMES等の利用
配信サービスを利用して、多くのWebメディアへ一斉に情報を送る。
- タイトルの工夫
単なる開催告知ではなく「業界初」「最新調査」など、ニュースバリューを強調する。
【有料・広告】即効性と新規リード獲得を狙う集客方法
予算を投じて、短期間で広く集客する方法です。自社リストが枯渇している場合や、まったく新しいターゲット層を開拓したい場合に有効な方法です。
5.Web広告(リスティング・ディスプレイ・SNS広告)
Web広告は、詳細なターゲティング機能を活用して、届けたい相手にピンポイントで情報を表示させる手法です。
【メリット】
- 配信開始から数日で結果が出始める
- ターゲット設定の自由度が高い
- 効果測定が容易
- 必要なリード数に合わせて予算を調整できる
- 顕在層の獲得に強み
【コスト】
- 広告費:月額数万~数十万円/月
- 運用代行費が別途かかる場合あり
- クリック数や表示回数で費用が変動
【難易度・高】
- 広告運用スキルが必須
- LP・オファー設計が弱いと費用対効果が悪化しやすい
【運用のポイント】
- リスティング広告
「セミナー 〇〇」「〇〇 課題」など、検索キーワードに連動して表示させる。
- Facebook/LinkedIn広告
会社名、役職、業界などでセグメントを切り、決裁者へ直接アプローチする。
- クリエイティブ改善
バナー画像や広告文を数パターン用意し、A/Bテストを繰り返して効果を高める。
6.セミナーポータルサイト・集客サイト活用
セミナーポータルサイトへの掲載は、すでに「学びたい」「情報収集したい」と考えているユーザーが集まる場所へ情報を置く方法です。「Peatix」や「TECH PLAY」「Manegy」などがあります。
【メリット】
- セミナー参加意欲の高い層に直接届く
- 手軽に露出を増やせる
- 登録から公開まで1~2時間で完了し、告知文を出すだけで一定数の流入が見込める
【コスト】
- 掲載のみなら無料のサイトもあり、有料プランでも月額数千円程度
【難易度・低】
【運用のポイント】
- サイト選定
サイトごとの得意分野(IT系、人事系、マーケティング系など)を見極めて掲載する。
- サムネイルの工夫
一覧画面で埋もれないよう、インパクトのある画像とキャッチコピーを設定する。
【プッシュ型・オフライン】能動的にアプローチする集客方法
デジタル全盛の今だからこそ、直接的なアプローチや物理的な媒体が際立つケースがあります。特にエンタープライズ(大企業)の役職者を狙う場合に有効です。
7.テレアポ(インサイドセールス)
テレアポによる直接案内は、ターゲット企業のキーマンに対し、電話でセミナー参加を打診する方法です。
【メリット】
- 決裁者に直接アプローチできる
- 疑問に即時回答できるため、参加動機づけが強まる
- BtoB高単価商材と相性が良い
【コスト】
【難易度・高】
- リスト精度やトーク設計に左右される
- 工数が多くリソース確保が不可欠
- 属人性が高い
【運用のポイント】
- トークスクリプトの用意
「売り込み」ではなく「有益な情報の提供」というスタンスでスクリプトを作成する。
- フォローアップ
電話で話した後にメールで詳細を送り、参加を促す。
8.チラシ・DM(ダイレクトメール)送付
チラシ・DMの郵送は、物理的な招待状でセミナーを告知する手法です。特に経営者や役員層は、メールよりも郵便物に目を通す傾向があります。
【メリット】
- 決裁者に直接アプローチできる
- デジタル情報と異なり物理的に手元に残るため、強い印象を与えられる
- オフライン業界や地域密着型に有効
【コスト】
- 印刷・郵送費:数百~数千円/1通
- 手書きレターの外注費用:数百~数千円/1通
【難易度・中】
- デジタル施策に比べ効果測定が難しい
- デザイン制作や宛先管理、発送作業などの工数が発生する
- 開封率がデザイン・コピーの質に左右される
【運用のポイント】
- 封筒の差別化
透明封筒で中身を見せる、あるいは高級感のある紙質にするなど、開封させる工夫を凝らす。
- CXOレター
経営者宛に、手書きの手紙を添えて特別感を演出する。
【代行・アウトソース】確実な成果と工数削減を狙う方法
社内リソースを使わず、プロに任せる選択肢です。社内のリソースやノウハウが不足している場合に、合理的かつ安全な手法といえます。
9.セミナー運営・集客代行サービス
集客代行サービスは、セミナー集客に関する企画から実行まで、運営全般全般を外部専門業者に委託する手法です。限られたリソースで最大の集客効果を得られます。
【メリット】
- プロのノウハウを活用できる
- 複数チャネルを組み合わせた施策が可能
- 社員はコンテンツのブラッシュアップや見込み客のフォローアップに専念できる
【コスト】
- 固定報酬型:30万~50万円
- 成果報酬型:申込1件あたり1~3万円
※または上記の組み合わせ
【難易度・低】
【運用のポイント】
- ベンダー選定
単なる作業代行ではなく、自社の業界に詳しく、集客力のある独自のリストをもっている会社を選ぶことがポイント。
- 成果報酬型の利用
集客数に応じた課金プランを選べば、予算が無駄になるリスクを回避できる。
自社集客の限界を感じたら「集客代行」がおすすめな理由
「いろいろ試したが、思うように人が集まらない」「集客業務に時間を取られ、本来の営業活動ができない」このように感じたら、自社集客にこだわらず外部の力を借りるタイミングです。
まず、社内リソースと業務負荷を削減できます。
集客活動はリスト作成、メール配信、SNS運用、広告入稿などの地道な作業の連続です。すべて内製化した場合、担当者の負担が過剰になりがちですが、アウトソースすることで、社員は商談や製品開発といったコア業務のみに集中できます。
また、独自の集客ネットワーク(ハウスリスト)を活用できることも集客代行を活用するメリットです。
自社リストへのアプローチを繰り返すと、反応率は徐々に下がります(リストの枯渇)。一方、集客代行会社は、数万人規模の会員リストや独自のネットワークを保有しているため、自社では届かない新たな層へ、即座にアプローチが可能です。
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