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OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】NetBSD

【OSS情報アーカイブ】NetBSD

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「NetBSD」とは

基本情報

概要

NetBSD(ネットビーエスディー)とは、オープンソースのBSDベースUNIXライクなオペレーティングシステムです。「きれいな設計」と「マルチプラットフォーム性の高さ」を特徴とするOSです。

基本説明

FreeBSDOpenBSDと同じようにBSD子孫の1つです。

オープンソースBSDとしては最も古い歴史があります。

経緯

「NetBSD」の名称には、「当時急速発展していたネットワーク」と「分散開発環境プロジェクト」の意味が含まれています。

1993年、初版(Ver0.8)がリリースされました。

主な特徴

きれいな設計

NetBSDは「きれいな設計」と「うまく構成された解決」に注力しています。

そのため、NetBSDのコードベースは、時間が経過しても管理しやすく、より洗練されたものにさえなります。

マルチアーキテクチャOS

NetBSDの最も大きな特徴とされるのが「移植性に優れる」という点です。

NetBSDの標語「Of course it runs NetBSD.」が標榜している通り、単一のソースツリーから58以上のアーキテクチャに対応します。古いアーキテクチャであっても、NetBSDを動かせるようになっています。

ソースツリーは「機種独立部分」と「機種依存部分」を可能な限り分離するように構成されています。「機種独立部分」に追加された機能は、すべてのアーキテクチャで利用可能です。各アーキテクチャ用の「機種依存部分」だけを作成すれば、NetBSDを動かせるように設計されています。

NetBSDは、すべてのプラットフォームに対して同時リリースしています。

機種独立性設計により、クロスコンパイルに完全対応しているため、組み込み系プラットフォームに対する理想的なコードベースになっています。

セキュリティ

「手動でのコード監査」「テストツール」などでコード検査が行われており、セキュリティバグが少ないことでも有名です。

ネットワーク

「パケットフィルタリング」「ネットワークアドレス変換(NAT)」「IPv6」「ネットワークファイルシステム(NFS)」「IEEE 802.11に対応する多くの無線ネットワークデバイス」などをサポートしています。

対称マルチプロセッシング

「対称型マルチプロセッシング」とは、物理メモリを共有管理する「メモリ共有型並列コンピューティング(マルチプロセッシング)方式」のことです。NetBSDは2004年リリースのNetBSD 2.0よりサポートしています。

OSエミュレーション

NetBSDにはバイナリ互換機能があり、カーネル内で、同一プロセッサ向け非ネイティブバイナリの透過実行が可能です。

Linux系/BSD系/HP-UX/Solaris/SunOSなどの多くのアーキテクチャに対応します。

NetBSD Packages Collection(pkgsrc)

「NetBSD Packages Collection」は、NetBSD向けサードパーティーソフトウェア集です。10000以上のアプリケーションが登録されています。

アプリケーション構築フレームワーク「pkgsrc」により、パッケージの自動インストールが可能です。

同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「FreeBSD」「OpenBSD」など。

導入事例

PC/サーバ/組み込み機器(携帯電話/ゲーム機)などの多くの機器で利用されています。

NASAの「国際宇宙ステーションの微小重力調査プロジェクト」「人工衛星ネットワークにおけるTCP利用に関する研究」などでも採用されています。

ライセンス情報

NetBSDのライセンスは「BSDライセンス」です。このライセンスに従うことを条件として、ソースコードの改変と公開が許可されています。

ダウンロード

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