マジセミドライブ

ウェビナー関連のニュースやITサービス&ツールの最新情報を随時配信します。

OSS情報

2020.01.01

【OSS情報アーカイブ】Thunderbird

【OSS情報アーカイブ】Thunderbird

※当記事に記載されている情報は、古くなっている場合があります。オフィシャルサイトで最新情報をご確認ください。

「Thunderbird」とは

「Thunderbird」基本情報

■概要

Thunderbird(サンダーバード)とは、Mozilla Foundationが主となり開発を進めているオープンソースの高機能メールクライアントソフトウェアです。

■基本説明

Thunderbirdは高機能メールクライアントソフトです。

「タブ表示」「アーカイブ機能」「Gmail連携」「チャット機能」「ニュースクライアント機能」「高いカスタマイズ性」などの特徴があります。

■動作環境

「Windows版」「Linux版」「macOS版」があり、無償で入手/利用できます。

■オフィシャルサイト情報

オフィシャルサイト

→Mozilla →Thunderbird

ライセンス情報

Thunderbirdのライセンスは「Mozilla Public License」です。

詳細について、こちらを参照ください。
→Mozilla →Licensing & Trademarks

ダウンロード

→Mozilla →Thunderbird →Download in your language

■同様製品

同様な機能を提供する製品として、次のようなものがあります。

オープンソース製品:「Sylpheed」「Nylas N1」など。

「Thunderbird」の主な特徴

■カスタマイズ性

概要

Thunderbirdは、「ツールボタン配置変更」や「豊富なアドオン(拡張機能)」など、高いカスタマイズ性が特徴です。

テーマ選択「Personas」

「Personas」と呼ばれるテーマを選択して適用すると、Thunderbird のデザインを即座に切り換えできます。

「映画」「ファッション」「風景」「スポーツ」など数十万のデザインの中から選べ、アイコンなどの細部までデザインを変更できるテーマもあります。

→Mozilla →Thunderbird →アドオン →テーマ

■機能アドオン

概要

「アドオン」とは、Thunderbirdに「機能追加」「外観変更」などを行う追加プログラムです。

アドオンサイト

Thunderbird用アドオンは、Mozillaのアドオンサイトで配布されています。

→Mozilla →Thunderbird →アドオン

アドオンマネージャー

Thunderbirdに搭載されている「アドオンマネージャー」から、直接アドオンを検索しインストールすることも可能です。

「ユーザー評価」「おすすめ」「説明」「画像」などを参照して選択できます。

自動更新機能

Thunderbirdに追加したアドオンは自動的に更新されます。

アドオン開発

Thunderbirdは、オープンで拡張可能なアーキテクチャであるため、「JavaScript」「HTML」「CSS」「JavaScript API」などを利用して、Thunderbird用アドオンを作成できます。

→Mozilla →Developer →アドオン

■延長サポート版「Thunderbird Extended Support Releases(ESR)」

Thunderbirdは、セキュリティサポートを維持しながら、機能更新が行われない安定した環境として「延長サポート版」も提供されています。

機能更新を受ける前に約1年間は安定している状態で利用できます。

→Mozilla →Extended Support Release

「Thunderbird」の主な機能

「Thunderbird」の主な機能

■セットアップサポート機能

メールアカウント設定ウィザード

メールアカウント設定ウィザードを利用すると、Mozillaプロバイダデータベースから自動的にサーバ設定情報が取得され、「名前」「メールアドレス」「パスワード」のみで設定を完了できます。

Gmail対応セットアップ

Thunderbirdは、GoogleのGmailサービスをシームレスに利用できるようセットアップできます。

メッセージは「Thunderbirdに保存されるローカル」と「Gmail」との間で同期されます。

→Mozilla →Support →Thunderbird →Thunderbird で Gmail を使う

■ユーザーエクスペリエンス向上機能

・ワンクリックアドレス帳
・タブ切り替え機能

■メッセージ(メール)機能

・タグ付け機能
・メッセージ検索機能
・クイックフィルターツールバー
・メッセージアーカイブ機能
・スマートフォルダ機能
・スレッド無視機能
・メッセージ読み上げ機能
・オンラインストレージ経由添付ファイル送信機能「Filelink」
・電子名刺(vCard)対応機能

■その他機能

・RSSフィード対応
・SNS/インスタントメッセージング対応
・イベントログ管理

「Thunderbird」の迷惑メール対策機能

「Thunderbird」の迷惑メール対策機能

Thunderbirdは高度な「迷惑メール対策機能」を備えています。

■主なポイント

・ベイズ理論を用いたフィルタリング機能
・迷惑メール/スパムメールの排除パターンを学習
・迷惑メールと判断されたメールは、専用フォルダに自動で振り分けられる(自動削除も可能)
・使用していくうちにほぼ完全に不要メールをシャットアウトできるようになる

■迷惑メール設定

迷惑メールフィルタは、初期設定で有効状態になっています。

アカウントごとの設定も可能です。

■迷惑メールの学習

Thunderbird には、学習型の迷惑メールフィルタが搭載されており、有害メールメッセージ(スパムメール/迷惑メールなど)を自動的に判別して迷惑メールフォルダに移動させます。

学習型迷惑メールフィルタ

すべての新着メッセージは「学習型迷惑メールフィルタ」で解析されます。

あらゆる手口の迷惑メールに対応できるよう作られており、ユーザーが迷惑メールの判定を行うたびに、その内容が蓄積されて自動判別の精度が向上します。

迷惑メールメッセージの学習

迷惑メールフィルタを効果的に作用させるため、Thunderbirdに対して、迷惑メールメッセージを学習させる必要があります。

迷惑メッセージにマークを付けると、Thunderbirdが迷惑メールの特徴を学習し、自動的に判別を始めます。

できるだけ多くの多くのメッセージにマークを付けることで学習効果が向上します。

迷惑メールフィルタの併用

プロバイダや社内メールサーバの迷惑メールフィルタと併用することで、さらに精度向上を見込めます。

■非迷惑メールの学習

逆に、必要とするメッセージが迷惑メールと判断されないように学習させることも重要です。

特に、利用開始直後の学習初期状態では、毎日のように迷惑メールフォルダを開き、誤って迷惑メッセージとして分類されてしまったものがないかについて確認する必要があります。

迷惑メールでないメッセージを見つけたら、そのメッセージを選択し、非迷惑ボタンをクリックして学習させます。

■送信者のブロック

メッセージフィルタを利用することで、「特定の人物(メールアカウント)」や「特定のドメイン」からのメッセージを不要メッセージとして自動的に削除できます。

「Thunderbird」のセキュリティ機能

「Thunderbird」のセキュリティ機能

Thunderbirdには、さまざまなセキュリティ向上のための仕組みが搭載されています。

■リモート画像読み込みブロック機能

HTMLメッセージに埋め込まれたリモート画像の読み込みをブロックすることで、ユーザーのプライバシーを保護します。

■フィッシング詐欺警告機能

Thunderbird は、受信したメッセージに、個人情報や機密情報を騙し取ろうとするフィッシング詐欺の危険性が疑われる場合に警告を表示します。

■不審リンク警告機能

「メッセージ内に表示されているURL」と「実際に開かれるWebサイトURL」が異なる場合、そのサイトが開かれる前に警告を表示して注意を促します。

■デジタル署名と暗号化

→Mozilla →Support →メッセージのデジタル署名と暗号化

メールメッセージ経路は安全ではない

メールのインフラストラクチャは、設計上、安全ではありません。

暗号化プロトコル(SSL)でメールサーバに接続していても、メールメッセージ経路上にある一部のサーバは安全で無いアクセスを許可している場合があります。

悪意を持った第三者が、そのセキュリティの弱い箇所で「メールメッセージ傍受」や「メールメッセージ改変」を行う恐れがあります。

デジタル署名

デジタル署名を利用することで、メールセキュリティを高められます。

デジタル署名を有効にすると、送信者実証情報がメッセージに埋め込まれ、送信者からのメッセージであることが保証されます。

メッセージ暗号化

メッセージに「スクランブル」がかけられ、メッセージを復号する鍵を持った人のみが読めるようになります。

メッセージ暗号化により、メッセージ転送経路上で読まれたり改変されたりしないことが保証されます。

Thunderbird用のアドオン「Enigmail」を利用すると、メッセージの暗号化が可能になります。

■自動更新

Thunderbirdは随時セキュリティアップデートを行うことで安全性を高めています。

Thunderbirdの更新システムは、最新版が使用されているかどうかについて定期的に確認し、セキュリティ更新が利用可能なときは自動的にダウンロードして、更新の準備が整ったことをユーザーに通知します。

更新はサイズが小さい差分データとして提供されるため短時間でダウンロードとインストールが完了します。

自動更新システムは、全OSおよび全言語に対応しています。

■オープンソース開発プロセス

Thunderbird は、「経験豊かな開発者」や「セキュリティ専門家」などが多数参加するオープンソースの開発プロセスによって支えられています。

透明性の高いオープン環境の中で、多くの専門家による積極的なサポートにより、安全性の高い製品として提供されています。

万が一問題が報告された場合でも、速やかに修正版を配布できる体制が整えられています。

また、優れたサードパーティ製のセキュリティ検証/評価ツールを活用することで、全体的なセキュリティレベルを向上させています。

 

参考元サイト

※定期的にメンテナンスを実施しておりますが、一部情報が古い場合がございます。ご了承ください。

この記事のタグ一覧

おすすめの記事

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 2029年問題 」とは?📅

「 2029年問題 」とは、高校でのデジタル教育改革により、新入社員と既存社員間でデジタルスキル格差が拡大する懸念を指します。企業は早急に対応が求められています。この格差は、企業競争力や業務効率にも、影響を及ぼす可能性があります。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 経済産業省:コンテンツ制作のための 生成AI 利活用ガイドブック 」とは?📘

経済産業省による「 生成AI 利活用ガイドブック 」は、企業やクリエイター向けに、安心して「生成AI」を利用するための、「指針」「実例」「注意点」を明示しています。「業務効率化」や「新しいアイデア創出」の支援を目的としています。

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

デジタル寺田の3分用語解説

2024.11.18

【デジタル寺田の3分用語解説】「 VMWare 問題 」とは?🖥️

「 VMWare 」の仮想化技術は、「ITインフラの効率化」に大きく貢献する技術ですが、Broadcomによる買収後のライセンス変更が大きな問題として注目されています。柔軟で慎重な契約見直しが今後の鍵となります。